38話 途切れた1つの想い 3.12
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は、
「ギレンのやることなど私の仕事の差し支えにしかならないでしょう。フロンティアなんていらないわ。私がビスト家当主として世界を良い方向へ導くから」
という風に根拠もない、第一ビスト家当主は順序良く往くなら夫の方だろうとマ・クベは思った。ただ自分のやりたいように思うがままにしたいだけであった。
最もこの指示はフロンタルが裏から手びいきしていたことをマ・クベは知っていた。
「(あんなものが何の脅威か・・・)」
マ・クベはそう思った。ゼウスのブラックボックスの解析が進み、ギレンの野望としてゼウスとフィフスルナの関係がゼウスに登録されていた。マ・クベも一読はしている。人類の地球外適応試験。地球を棄てても生きる為の技術と精神力。フィフスルナの実地調査は全てゼウスへデータとして転送される。
人類にとってはプラス材料な実験だろう。だがフロンタルはそうは感じないらしい。それ故にマーサを誘導させて、フィフスルナの破壊をマ・クベに命じたのだろう。
「(全て実験データは自動でゼウスに転送される仕組みになっている。あの中の者らはそれをルーティンワークとして外部との接触も断つように洗脳されているはずだが、それを消すとは)」
実験を独占したいということなのかと考えたが、それがフロンタルの願いと考えるにはいささか無理があった。マ・クベ自身が話をして分かっていた。それはフロンタルには野心がないこと。何かを向上させるなどそういう意味合いで。何か目的はあるはずなのだが、それを人間としての側面で考えると彼には当てはまらない。
「(・・・ただ消したいだけのか?)」
そう結論が出てしまう。彼の願いは抹消にあると。このフロンティア開発は地球圏との離脱よりも人類の可能性を更に高める。人類が地球圏の外に出る次のステージに繋がること。それを消すと言うことは彼は人類を地球圏内に留めておきたいということ。
マ・クベは想像した。そして嘲笑していた。
「成程、私の様な破綻者には持って来いの人物だフロンタルは。それが望みならばあのフィフスフナとやらも掃除していてやろう」
マ・クベはVRメットを被り、脳波で周囲のエルメスに通達した。マ・クベはマーサ、フロンタルによって強化されていた。その成果によりクローン達に意思伝達命令ができるようになっていた。
周囲のエルメスはジオン初期のエルメスとは若干異なっていた。まるでクジャクの様に背にランスの様なファンネル8基を背負っていた。マ・クベの命により周囲に2機を残して全てがフィフスルナへと突撃していった。
その状況をグレミーとモンドは目撃していた。向かってくるエルメスらから発せられる邪気は殺気でもあった。これにグレミー、モンドともこれから向かってくる敵が何をしたいかを肌で感しては即座に戦闘態
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