暁 〜小説投稿サイト〜
逆襲のアムロ
38話 途切れた1つの想い 3.12
[12/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を出て、港へ急ぎ足で向かって行った。

* フィフスルナ 宙域 ビグザム コックピット内

マシュマーはビグザムに搭乗していた。7年前と比べて改修、改良され、今は1人乗り用のモビルアーマーとなっていた。コックピットのユニットはサイコフレームで作られていた。

マシュマーは360度全天周モニターコックピット内で包囲網を固めつつあるエルメスを眺めていた。

「ふむ、絶景かな。冷たい殺意が私の肌を冷やしてくれる」

そうマシュマーが独り言を言うと、ワイプにキャラが映し出されていた。

「おいマシュマー!何訳の分からないことを言っているんだい」

マシュマーは画面を見ては横目で自分の傍に飛んでくる赤いヤクトドーガを見た。そして再びワイプに映るキャラに目を戻した。

「フフ・・・キャラよ。この未開の地で私らは熱くなり過ぎていたのだよ。このような演出でのクールダウンもたまには必要と思わないか?」

「バカか?あたしは戦闘で燃えるタイプなんだよ。いい迷惑だ」

マシュマーは上目使いでフンと鼻を鳴らした。

「思想の相違だな。さて、サクッと片づけてやろうか」

ワイプ映像のキャラはニヤッと笑った。

「そこについては同意する」

2人は包囲網を敷くエルメスを眺めていた。

* フィフスルナから脱出のシャトル内

ビーチャはフィフスルナを取り囲むエルメスらとその中央に座するマシュマーとキャラの機体を船内の後部カメラより見ていた。シャトルの出発はエルメス部隊の到着前だったため、既に安全圏内だった。

「マシュマーさん・・・ご無事で・・・」

ビーチャが座る操縦席の隣でサラサが祈っていた。ラサラは目を腫らし、そしてまだ薄っすらと泣いていた。ビーチャは2人を見て、ここへ同伴したことに後悔した。

「(畜生・・・グレミーの判断が間違っていたとは言わんが、結果がこれだ。モンドが・・・畜生め!)」

ビーチャは操縦桿を握りながら震えていた。今になって家族のような存在の喪失感がビーチャを襲っていていた。それに気が付いたサラサは無言でビーチャの手の上に手を重ねた。大丈夫という念を込めて。

「!」

ビーチャはサラサの行為に一瞬驚いたが甘えることにした。シートにもたれかかり、少し目を閉じた。
深呼吸をしてから気合いを入れた。

「ふう。有難うサラサさん。大丈夫です」

ビーチャは振り返り、サラサを見て笑顔を見せた。サラサはその表情を見て微笑み返した。

「ふふ、でもあまり無理なさらず」

ビーチャは顔を引き締めて、フィフスルナを省みることなく進路に目を向けた。
取りあえずはエンドラへ戻る事が今のミッションだということを自分へ言い聞かせていた。

* グレミー旗艦 艦橋

艦橋は
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ