38話 途切れた1つの想い 3.12
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居た。キャラがマシュマーに話し掛けていた。
「マシュマー、このコらの力にならないか?彼女の自然思想はあたしたちに通ずるものがあるよ」
マシュマーはキャラの話に目を一度だけ上げて、再びパソコンに目を落とした。
サラサとラサラはその部屋の端にある長いソファーに腰を下ろしていた。その椅子の隣にビーチャが腕を組んで立っていた。そのビーチャの腕時計型通信機が呼び出しの音を出していた。
「なんだ。エル」
ビーチャは通信に応じた。相手先の声が尋常ではなかった。
「ビーチャ!急いで逃げて。そこで殺戮が起きる」
その連絡に執務室の全員がビーチャを見た。ビーチャは頭を掻いて内容を尋ねた。
「一体どんな物騒な話だ。詳しく簡潔に言ってくれ」
「フィフスルナがエルメスに包囲されて、槍型のファンネルで全ての区画を破壊するつもりだ。グレミーからそう連絡があった。追伸でそいつらにモンドが・・・殺された」
モンドの事でビーチャの顔色が変わった。そして声のトーンが落ちた。
「そうか・・・ビーチャがか・・・わかった。すぐ脱出する」
ビーチャが通信を切ると、ビーチャはサラサ、ラサラにフィフスルナより出る旨を伝えた。
「サラサさんにラサラさん。話は深刻です。モンドがやられることは尋常ではありません」
「そ・・・そんな。モンドさんが・・・うう・・・」
モンドの死を聞くや否やラサラは慟哭した。
サラサはその脅威について黙って頷きながらも、ラサラを慰めていた。
その話を聞いていたマシュマーは港と通信を既に取り終えていて、物事の真偽を確認できていた。
マシュマーがビーチャに向けて話す。
「・・・ビーチャ君。君の友人の話はどうやら真実のようだ」
キャラがマシュマーの話に驚く。
「おい、マジで言ってんのかよマシュマー」
「ああ、部下の話によるとあと30分後にはフィフスルナにモビルアーマータイプが10機近く到着予定だ。識別不能なので、どうやら招かざる客のようだ」
マシュマーは立ち上がりビーチャへ提案した。
「無論、我々は防衛の為戦う。が、君らは部外者だ。この宙域は戦闘状態に入る。即刻出ていってもらおう。キャラ、ビグザムは?」
マシュマーの問いかけにキャラは指を鳴らして答えた。
「いつでも」
「わかった。ビーチャ君、サラサさん、ラサラさん。君たちの脱出の援護ぐらいはできるだろう」
そう言うとマシュマーは執務室から出ていった。ビーチャはサラサ、ラサラに声を掛けた。
「生憎オレたちには戦力はない。元々交渉で来たからな。港のシャトルでエンドラに戻りましょう」
「ええ、それがいいでしょう。ラサラ行きましょう」
「はい、姉さん」
ビーチャ達も館
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