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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十九話 フィオーナ艦隊が出撃します。
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486年11月18日の事である。彼女はティアナと共にミュッケンベルガー元帥、ブラウンシュヴァイク公爵に挨拶したが、その様子は芳しいものではなかった。露骨に女性蔑視をするフレーゲル男爵ら一門にティアナは拳を握りしめたが、フィオーナの落ち着いた態度と、ミュッケンベルガー元帥の制止、そしてブラウンシュヴァイク公爵自身の「卿らの武勲と才幹に期待する。」という言葉により、会談は一応は何事もなく終わった。
「あの、クソヘルメッツ!!!」
ティアナが旗艦に戻るシャトルの狭い専用個室に乗り込んだ途端怒声をはり上げた。
「まぁまぁ、抑えて抑えて。」
と、フィオーナ。親友の気性の荒さは前世からよく知っているフィオーナだった。いったん怒りだすとそれが冷めない限り何を言っても無駄だという事もよく知っているし、冷めたら自分のことを振り返ってよく反省する性格も知っていた。だから、そのなだめかたは真剣になって行ったのではなかった。
「絶対に生かしておかないんだから!!見てなさい!!リップシュタット戦役になった瞬間にあいつらを粉みじんにして地獄の大釜に叩き込んでやる!!!」
「はいはい、抑えて抑えて。」
「あのフレーゲルとかいうヘルメットなんて、何さまなわけ!?まともに武器を取ったら1秒だってまともに戦えないような奴がえらそうに!!口だけは達者!!おまけに女性蔑視!!あんなヘルメットが一人前に人間の口を利くこと自体が腹立たしい事この上ないわよ!!!」
バチン!!と拳を手のひらに打ち付けたティアナが散々罵声を見えない彼方のフレーゲルら門閥貴族に浴びせ終わった後、シャトルは旗艦に到着した。とたんにティアナはばつの悪そうな顔をした。
「ごめん。フィオ。一番怒っていいのはあなたなのにね。勝手に怒って迷惑かけてごめんね。」
「いいのよ。ティアナが怒ってくれて、私もちょっと気分がスッキリしたわ。ありがとう。」
親友の柔らかい表情にティアナは救われた思いだった。自分が怒った時、何かした時、この親友は一部を除いて今のように慰めてくれている。そのことが嬉しかったし、同時に少し後ろめたさも感じることもあった。
「こちらこそ、ありがとう。」
ティアナは少し赤くなったが、やがて咳払いして表情を改めた。
「さっきの話だけれど・・・・。」
ティアナが言いかけたちょうどその時、シャトルが旗艦に接舷して、ドアが開いたのでいったん話は途切れた。二人は移動床に乗って艦橋を目指した。
「さっきの話だけれど、ミュッケンベルガー元帥はやっぱり第四次ティアマト会戦と同じ手で来たわね。私たちの部隊を左翼にしたってことはそういう事でしょ?」
ティアナは「ゴホン!」と咳払いして、
「『着陣早々に申し訳ないが、左翼艦隊はエリーセル中将指揮下の増援艦隊にやってもらう。これは敵の攻撃に対して極めて重要な位置で
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