EX回:11 鎮守府の秋祭り〜当日編F〜
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てこの世界に飛ばされたらしい。そしてその世界に帰るには、深海棲艦と手を組んだ霧の大戦艦・コンゴウを倒さなければならない、と。
戦いは熾烈を極めた。何しろ相手は昔の戦艦のサイズにレーザーやミサイルなどの兵器を満載し、果てはバリアや超重力砲なる空間を歪める重力エネルギーの奔流を発射する事さえ出来る。アレを生で見たときは、
「おいおい、グラビティブラストだよアレ。どこの機動戦艦ナデ◯コだよ。エステバリスドコー?」
と、現実逃避したくなる程の破壊力だった。しかし、イオナ、タカオ、ハルナといった霧の艦の協力もあり、一連の騒動は幕を下ろした。……ハズだが。
『まさか、またあの時のような事が起ころうとしているのか……!?』
「テートクぅ?何難しい顔してるデスかー?」
みると、金剛が心配そうにこちらを覗き込んでいる。どうやら、心配してるのが顔に出ていたらしい。大分険しい顔をしていたんだな。
「何でもねぇよ、心配すんな。」
そう言って俺は金剛の頭をワシャワシャと撫でてやる。
「あ、あの〜…。」
そこにおずおずと声を掛けてくる男が一人。そちらを見ると、白く見覚えのある服が目に入った。
それは俺が今着てるのと同じ提督である事を示す白い軍服。という事は、この方が彼の美保鎮守府の提督か。俺は急いで襟を正し、敬礼する。
「美保鎮守府の提督殿でありますな。お会い出来て光栄です。私はこの鎮守府を預かる◯◯大将です。以後、お見知り置きを。」
敬礼をした相手はかなり狼狽えているようだ。何でだ?そういえば少し、いやかなり聞いていた年齢よりも若く見える。……いや、童顔なだけだろうな、恐らく。それに後ろに控える艦娘達。金剛・比叡・日向・赤城・龍田・夕立。そして見慣れない重巡と駆逐艦らしき艦娘。やっぱりだ、チラリと見かけたあの女の子だ。戦歴を見ればかなり歴戦の艦娘のハズだ。古強者達が放つ独特の風格が……あれ?なんか、気のせいか、すっっごい錬度がウチの艦娘達に比べて低そうに見えるんですけど?いやいや、そんな筈はないよな、ウン(錯乱)。
時計を見ると、時刻はそろそろ公開演習の予定時刻である午後2時近く。調度良い、そのまま演習会場の方へ向かうとしよう。
「さぁ、時間もそろそろですから、会場に向かいましょう。」
「へっ?会場?なんの?」
「ハハハ、今更何を仰いますやら。これから、私の艦隊と貴方様の艦隊とで、模擬演習を行うのではないですか。」
「え……えええぇぇぇぇ!?」
おぉう、何とも新鮮なリアクション。まるで今初耳みたいなリアクションだなぁ。あ、そうだ。折角だし、此方も同じ編成で挑むことにしよう。
「大淀ぉ、この方々と同じ編成で演習やるから。招集かけといてくれや
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