暁 〜小説投稿サイト〜
ゲーム風スキルは異世界最強なんだよ!・ω・`)ノ
9話 「領地相続戦争@〜疲弊戦〜」
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ろうと問題ないのだ。
城の中にいる使用人は、ほぼ全員人間のようだし。殺されても獣人に不利益はない。

『なんて酷い領主様』
『慈悲の心って物がないのかお?』

人間は少し放置するだけで、爆発的に人口が増えるが、獣人は常に超少数民族だ。
二十年後、三十年後に、数が増えた人間相手に、土地を巡って殺し合う関係になるとわかっているのに放置する馬鹿がいるか。
僕が今までの人生でようやく思いついた妊娠デキール薬を完成させないと、数の暴力で何時かは敗北の時がやってくるんだぞ。

「師匠、まだですかな?」
「ワァンの兄貴!大丈夫ですかい!」

遠くにいるホワイトと、赤い頭の不良が、邪神経由で連絡してきた。
僕はすぐに返答する。

「少し待て、もうすぐ目標地点に到達する。
その布陣を維持したまま待機して、身を隠してくれ」

「分かりました師匠、ご健闘を祈ります」

僕は君たちを失いたくないんだ。
こんな糞な叔父のために、犠牲を増やす必要はない。
既に可愛い犬耳の母親が犠牲になっている時点で大損害を被っているのだから。

「師匠は良い男に育ちそうですなぁ。三歳の頃から将軍の片鱗が見えてますぞ?
どうです?拙者と婚約しませんか?
胸は小さいですが、中々にハリがあって揉みやすいと思いますぞ――」

「三歳児を誘惑する時点で、色々と残念すぎるよ!?」

「三歳児だから誘惑する訳ではないのです。
師匠だからこそ、誘惑する訳でしてな。
まぁ、成長したら良い男になりそうだから先物買いという奴です。
今なら安く買えそうですし、成長してからプロポーズしてもライバルが多すぎて勝てないでしょうなぁ……」

『羨ましいお!』
『リア充爆発しろ!』

お前たちはどっちの味方なんだ!

『犬さんの味方だお、でも嫉妬くらいさせて欲しいお』
『他人の幸福で飯が不味い』

なんて酷い奴らなんだ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

城から3kmほど離れた森へと到着した。
傭兵達は鎧や剣で武装しているせいで、汗を流してヘトヘトに疲れている。
獣人と違って、そんなに持久力がないんだ。
しかし、叔父は自分たちの勝利を確信しているような感じに笑みを浮かべている。

「ぜぇ……はぁ……よ、ようやく追い詰めたぞ……クソガキっ……!
はぁ……はぁ……逃げるのを……はぁはぁ……諦めたようだなぁっ……!」

「クソ叔父っー!どうして僕の両親を殺したんだァー!」

「冥土の土産に教えてやろうっ……!息が苦しいっ……!」

なんて事だ。これが俗に言う悪役はぺらぺら悪事を全部喋ってしまうテンプレって奴か。
僕もそれなりに長い人生を歩んでいるが、こんな光景見たのは初めてだと思う。
お前は何処の時代劇な悪代官なんだ。
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