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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
18話『トーナメントへ向けて』
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拐されなければラウラは千冬との間に接点さえ生まれなかっただろう。

「心酔する千冬姉がオレのせいで栄光を失ったから、ラウラはオレの事を敵視しているんだな」

「いや、秋八の事も敵視しているみたいだけど、そっちは何でだろうな?」

「さあ」

 ふと、秋八を敵視している事に対して疑問に思う一夏と四季の二人だが、それは考えても仕方ないと諦める事にする。

(……それが一兄を敵視している理由だって言うのは分かった。けどな……ラウラ・ボーデヴィッヒ。もし一兄が誘拐されなかったら……織斑千冬とお前は出会うことすらなかった。……それは分かっているのか?)

 彼女の言葉に四季はそう思ってしまう。そんな中一夏は溜息を吐く。

「でもな……称号なんか無くったって、千冬姉は最高の姉さんだよ」

「最高……ね」

 四季は冷ややかな視線を一夏へと向ける。四季にとっての千冬は既に姉では無い……何時から姉と思わなくなったのか……そんな事は既にどうでも良い。

「そろそろ授業の時間が近い。オレはもう行く」

「お、おい、四季」

 立去ろうとする四季を呼び止めようとするが、四季はそれに構わず立ち去っていく。

(……オレにとっては、きっと秋八にとっても千冬姉は最高の姉さんだ。……お前はそうじゃないのかよ、四季)

(……オレにとっては既に姉ですらない相手だよ……一兄)

 互いの考えはお互いに知らず。

(……詩乃、なんか……どうしようもなく会いたくなったな)

 彼女に触れたい、髪を撫でたい、温もりを感じたい。どうしようもなくそう思ってしまう。









 DEMのアリーナではトーナメントに向けての特訓に勤しんでいる四季の姿が有った。仮にもDEMの名を背負った企業代表である以上は一、二回戦で破れるなどと言う無様は曝せない。

 ……今の四季が操っているのはもう一つのヴレイブ……Hi−νガンダム・ヴレイブの全身にあたる機体『νガンダム・ヴレイブ』の強化型である『νガンダム・ヴレイブ+』。両腕に装備している武装はνガンダム・ヴレイブを使っていた頃に愛用していた万能武器と銘打たれている武装である『マーキュリー・レヴ』。

「ふっ!」

 レールガンと一体化した大型ブレードを一閃し、最後に残った訓練用のドローンを撃墜する。今回は訓練と言うよりもマーキュリー・レヴの外付け様の追加武装である大型ブレードとビームスピアのテストである。
 その為に態々古い機体の旧ヴレイブ、改めヴレイブ+を運用しているわけである。マーキュリー・レヴは高性能な武装でコストも高い反面、性能は高い。

「……悪くないな、これは」

 大型ブレードとビームスピアを眺めながら四季はそう呟く。元々のνガンダム・
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