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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
18話『トーナメントへ向けて』
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いた。

「大体、この学園の生徒など教官が教えるに足る人間ではありません。意識が弱く、危機感に疎く。ISをファッションか何かと勘違いしている。その様な程度の低い者に教官が時間を割かれるなど……」

 ラウラの言葉に僅かに怒りを覚える。そもそも、ISは兵器では無く、その目的は宇宙開発のために有った筈……。ラウラの言葉を借りるならば彼女も『ISを兵器と勘違いしている』と言うべきだろう。

「其処までにしておけよ、小娘」

 ドスの効いた静かな声で千冬はラウラを一括する。

「少し見ない間に偉くなったな? 十五歳でもう選ばれた人間気取りとは恐れ入る」

「わ、私は……」

「さて授業が始まるな。さっさと教室に戻れよ」

 更に何か言い縋ろうとするラウラの言葉を斬り捨ててそう告げる。それ以上何か言い多層にしていたラウラだったが、走り去っていく。

(ラウラの言う通り、第二回IS世界大会も千冬姉の優勝は絶対視されていた……)

 一夏は千冬とラウラの会話で第二回IS世界大会の日の事を思い出す。

「なあ、四季……聞いてくれないか?」

「いや、話を聞いても良いけど、授業までの時間は良いのか?」

「と、兎に角聞いてくれ……。千冬姉が二連覇を果たせなかった理由は、何者かに誘拐されたオレを助けるために決勝を棄権したからなんだ」

「……あー、そう言えばそんな事も有ったな」

 一夏の言葉にふとそう思う。……ぶっちゃけ、四季も同じ時期に誘拐されそうになった。ドイツと日本で同時にそんな事を起せるのだから、相応の組織だったのだろう。なお、秋八は一夏と一緒に開催地となったドイツに居たのだが、上手く逃れたらしい。
 ……言葉通り千冬に助けられた一夏に対して、ギルモンで誘拐犯を撃破していたりする。成熟期……デジモンが単独で戦える上で最も弱い段階とは言っても、戦車並みの火力がある。……撃退された誘拐犯達が哀れでならない。

「ああ。世界最強の称号を捨ててまで助けに来てくれたあの日の千冬姉の姿はオレは今でも忘れられない……。凛々しく、力強く、そして美しかったその姿を……」

「愛されてるな、一兄は」

 一夏の言葉に内心で『オレと違って』と付け加える。同時に思い出すのは誘拐犯から自力で逃れた時に己に刻まれた『呪い』の事。
 四季は知らない……それは秋八が望んでいた『力』だった事を。彼の知らない最後にして最強の『Z』の力であると。

「千冬姉がドイツでISの指導をしたのもこの時ドイツに借りができたからで、ラウラはその時、千冬姉に指導を受けたんだと思う」

 確かにドイツの軍人のラウラと当時日本の国家代表だった千冬の接点と言えばそれ位だろう。だが、ラウラはその事で一夏を敵視しているが、同時にそれは……一夏が誘
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