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有栖キャロの小学校物語
第12話 エローシュ君達の幼稚園時代
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「取り敢えず中に来てください!!」

先生に急かされ、私は急いで中に向かいました。




「「「「うわあああああん!!!」」」」

中に入ると男の子3人が泣いていました。
そして、その近くには伸也ともう一人の男の子が様子を見ている。

えっと、いじめられてたのよね………?

「取り敢えず説明してもらえますか?」

混乱してる私は、取り敢えず先生に事情を説明してもらいました。














「さて、用意できたか?」
「出来た。けど本当にやるの………?」
「ここまで来たらやるさ。それに既に準備も済んじゃったしな。それよりお前は大丈夫か?また痛い思いをしてもらわないといけないけど………」
「問題ない。いつもの事だから………」
「それが心配なんだけど………まあいいや、それじゃあ始めようか」
「ああ、よろしく頼む」

佐助にそう言われ、俺は動き出した。





「おい、えっと………なんだっけ?」
「中谷だ。それより何か用か江口君?」

俺に対しては結構友好的だなコイツ。
それともみんなの前だから良い子ぶってるのか?

「いやな、中谷に言いたい事があるんだけど………」

そう言って俺は中谷の耳元に移動して………

「小岩井をいじめていた事を言われたくなかったら付いてこい」

そう呟いてやった。






「で、どこに連れていくんだよ」
「いいから黙って付いてこいよ」

やっぱり取り巻き2人も付いてきたな。
まあ問題は無い。

今の所プラン変更通りだな。

「ここだ」

俺が連れてきたのは体育館の用具室。
3人は警戒もせず入ってくる。

「よく来た………」
「小岩井、なんの真似だ………?江口君を使って俺を呼び出しやがって」
「いつもの仕返しをするため呼んだ」
「仕返し?ハッ、いつもいじめられてるお前がよく言うぜ!!」

佐助は真剣じゃなかったけどな。
準備をしてる途中に気がついたが、佐助の動きは幼稚園児のものじゃない。
力こそ俺より無いものの、身のこなしが常人離れしている。

他にも盗聴器や超小型カメラなど普通じゃ買えないものも佐助は持っていたし(佐助の家にあったもの)普通の家庭とは違うようだ。
まあそのおかげで今回の作戦を実行することが出来るのだけどな………


「覚悟はいいだろうな………」

中谷は俺もいることを忘れているのか、気にせず取り巻きと一緒に近づいていく。
…………これなら仕掛けも必要無かったかな。

そんな事を思ってると3人が佐助を囲んでボコボコにしている。
事前に決めていた事とはいえ、見ているのは結構辛い。

だが、佐助が頑張ってるんだ、俺
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