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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
17話『犠牲』
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能性さえある。

(こう言うのは太一達に任せたい所なんだけどな……)

 パートナーデジモンであるギルモンが戦えない現状で、ISだけでデジモン相手に突っ込んでいくほど四季は愚かでは無い。そもそも炎システムやアメイジング・レヴを介したフォームチェンジが対デジモン用の側面さえ持っているが、どっちにしてもパートナーなしで戦う事は出来ないだろう。

「どうしたの、四季?」

「詩乃。……これを」

「これって!?」

「ああ。路地裏にデジタルワールドと似た空間が出来ているらしい」


『その様だな』


 二人の耳に聞こえてくる第三者……デュナスモンの声が響く。ギルモンの変わりにパートナーの代理を務めてくれているギルモンの究極体であるデュークモンと同じロイヤルナイツの一角。この状況に立ち向かうには心強い仲間だ。

「悪い、折角のデートだけど、これを放置できない」

「うん、分かってるわ」

 この場で対応できるのは四季だけ……それを理解した上で詩乃はそう答える。

「念の為に太一達に連絡を頼む。……それと、この埋め合わせは絶対にするから。どこでもいいよ、詩乃の好きな所で良い」

「それなら考えておくわ。だから、絶対に帰ってきてね」

「ああ」

 そんな会話を交わして四季は路地裏へと飛び込んでいく姿を確認すると、詩乃はスマフォを取り出して連絡先を表示する。




 路地裏だった場所は既に現実世界の物とは違う形に変貌していた。それ以前に其処は明らかに路地裏では無い。
 深々と広がっている森……明らかに街の風景とはかけ離れすぎている場所だ。

「っ!?」

 突然向かってきた気配に反応し、部分展開したヴレイブの右腕でブレードを一閃する。それによって地面に落ちるのは生物でありながら、何処か機械の様にも見える一匹の蜂。しかも、それは何処か見覚えが有る。

「モンスター、キラービット」

 地面に落ちたモンスター。エルガとの戦いで何度も倒したモンスターの一匹だ。針には毒をもち、個体としての能力もそれなりに高い上に複数の群で行動する事がこのモンスターの特徴だ。

『モンスター? こいつ等は我等デジモンとは違うようだが……』

「ああ、エルガとの戦いで倒した事もある、騎士ガンダム達の住むスダ・ドアカワールドのモンスターだ。しかも、こいつは群で行動するタイプ……一匹じゃないな」

『ふむ、あの我等に勝るとも劣らない見事な騎士の居た世界か』

 獣騎士ベルガダラスとの戦いの後、デュナスモンは騎士ガンダムとも会っている。その結果、気に居る所か寧ろ敬意を払ってまで居る。
 何故擬似的とは言えデジタルワールドにスダ・ドアカワールドのモンスターが居るのか……答えは一つだ。


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