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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
16話『日常……なのか?』
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良好に進んだとは聞いていたが、それ以降の事は聞いていなかったりする。

「まあ、デュノア社の事情やその辺の事は置いといて……一兄、彼女の事はどうする気なんだ?」

「ああ、それは『特記事項第二十一』を利用するんだ」

「本学園における生徒は、その在学中においてあらゆる国家、組織、団体に帰属しない。って奴だろ?」

「ああ、この学園にいれば三年間は『無理だろ』え?」

 一夏の言葉を容赦なく斬り捨てる四季。四季はシャルロットへと視線を向け、

「残念ながらシャルルとシャルロットが同一人物であっても、残念ながら入学したのは本当は存在しない『シャルル・デュノア』としてだ。残念ながら彼女の安全な三年間も社長とやらの手の中に在る訳だ」

「どう言う事だよ……」

「簡単だ。『良心の呵責に耐えかねて自分の行いを告発する』とでも耳障りのいい事を言って彼女の事を表に出せばいい。肝心のIS学園の特記事項も学園の生徒ではない『シャルロット・デュノア』を助けてくれないだろ?」

 各国の留学生に代表候補生に国家代表……貴重な男性操縦者の所属している学園にスパイがいると言うのは外面が悪い。大々的に告発してしまえばデュノア社にもダメージは有るだろうが所詮は倒産寸前の企業、最悪クグツとなる者を社長にでも据え、表向きにでも経営から退けば……。

(いや、最悪裏に潜ってテロ組織にでも合流……代表候補生の彼女はその手土産って所か)

 最悪の事態をイメージしてもスパイとしてのシャルルは価値が無くなったとしても、IS操縦者として女としてのシャルロットの価値は残っている。一時的にでも強制的に帰国に追い込んだ所で拉致、その後は洗脳でもなんでもして無理矢理利用すればいい。

 既に危険なところまで追い込まれているデュノア社の状況を考えると、シャルロットを守りたいのなら何時でも退学に追い込める材料を相手に握られているのは危険極まりないだろう。

「それじゃあ……」

「相手は彼女の親だ。他にも彼女を退学に追い込む材料は幾つも持っている可能性だってある。特記事項だけを頼るのは危険だ。……相手もスパイ行為が失敗したのに気付かないほどバカかも知れないけど、彼女に他の……もっと利益になる使い道が出来たら無理矢理退学に追い込まれる危険がある」

 彼女を助ける方法は四季の手元には有るが、その手札を使うべきかと迷っている。……そもそも、四季にとって一番大事なのは何処まで行っても詩乃だけだ。他人のために其処までする理由は無い。

「なあ、一兄……一兄はシャルロット・デュノアを助けたいのか?」

「ああ、そんな事決まってるだろ!」

「……悪いけど、『人を助けるのに理由はいらない』とか、『クラスメイトなんだから』なんて言う理由はだめだ。その上で敢
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