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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#29
ETERNAL PUNISHMENT〜PHANTOM BLOOD NIGTMARE]W〜
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獣は
それぞれ2匹ずつの 「組」 になり路面に着地。
姿形も全く同一の6組はそのままバラバラの方向へ駆け出し
路上の隙間や建物の中に消える。
 最後にあぶれた一匹が、しきりにキョロキョロと周囲を見回した後
頬まで裂けた口を大きく開いて笑い、多量の火の粉を撒き散らして消えた。
 爆破衝撃による跳躍、驚愕の虚を突かれた疾走により縮まった距離200。
これで残り800。窮地を逆手に取った花京院の機転、
やはり侮れないのはこの男だとジョンガリ・Aは口中を軋らせる。
 先刻、完全予測不可能な方向から迫る砲弾に花京院が放ったのは
周囲を円環(リング)状に回転する翡翠流弾、
サークリング()エメラルド()スプラッシュ()
 片手しか使えないので威力も精度も通常より劣るが、
襲い来る砲弾を「誘爆」させる位は充分に可能。
コレによりマージョリーへの直撃を避け、
残った爆熱と衝撃はトーガに拠って和らげる。
 更に花京院の巧みな処はこの着弾の瞬間、
ジョンガリ・Aからすれば「暗幕」となる一時、
下方に向けて『E・S (エメラルド・スプラッシュ) 』を放ち、
その反動を爆風のエネルギーと組み合わせてトーガごと上昇(ゲイン)した点だ。
 このコトにより互いの射程を縮めるのみならず、
立ち込めた黒煙によりトーガの “シャッフル” が
ジョンガリ・Aには解らない。
 並外れた動体視力を持つスタンド・スナイパーと云えど、
目視できないモノは判別出来ない。
 故に、花京院とマージョリーを仕留める確率は六分の一、否、
二人一組と言ってもバラバラに動いている可能性があるので
確率は更に落ちる。
 数え切れない地獄の中で練磨した暗殺技術、
それが逆に自分の首を絞める結果になってしまったコトに、
ジョンガリ・Aは無言で屈辱に打ち震える。
 最早、後先の事を考えている余裕は無くなった。
 空条 承太郎は確実に殺すが、今は全力を以てこの二人を始末する。
 略奪、強姦、隷属、蹂躙、果ては無差別な大量殺戮。
人類未曾有の 『禁忌』 が当たり前の 「日常」 であった兵士の瞳が、
ソノ時と寸分違わぬ色彩(いろ)に変貌した。
 その様相は正に、地獄の淵で悪鬼の臓腑を抉り啄む、
“闇の鷹” そのものだった。


←TOBE CONTINUED… 


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