EX回:9 鎮守府の秋祭り〜当日編D〜
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改めてビス子……もといビスマルクの男装を上から下までまじまじと眺める。普段の制服も黒を基調とした制服だ。ボディラインが出やすい構造のお陰でスタイルが良いのは解っていたが、やはりスラリと伸びた脚が長いからかスカートではなく細身のタキシードでも着こなしてしまう。何ともまぁ、モデル体型ってのは羨ましい。
……え、俺は着ないのかって?俺は良くも悪くも日本人的な胴長短足だから、あんまり似合わねぇんだよ。それに堅っ苦しいのは苦手なんでね、Tシャツに短パンもしくはカーゴパンツ。その位ラフな格好の方が性に合ってる。そ れに、そんな気取った店には見えないだろ?その方が。
「な……何よ、そんなにジロジロ眺めて。どうせ似合ってないとか言いたいんでしょ!?」
ビス子(結局直さない)は頬を真っ赤にしてうっすらと目に涙を浮かべながら怒鳴っている。何だこれ、俺悪者みたいじゃん。
「いや?フツーに似合ってるだろ。お前スタイル良いから、やっぱこういうバーテンダーっぽい衣装って脚長いと似合うよなぁ。」
俺は素直な感想をビス子にぶつけると、顔が更に赤く染まり、そっぽを向くと、小声で
「…………Danke.」
と聞こえた。やっぱ性格が暁そっくり。精一杯背伸びするけど、素直になれない。けれども礼儀はしっかりしてる。だから『デカい暁』とか言われちゃうんだろうなぁ、多分だけど。あと、後ろの方で「Shit!」とか聞こえた気がするが、まぁ気にしない。
「あ、提督。来てくれたんだ!」
「おー、レーベか。お前のそれも似合うなぁ。」
見るとレーベは普段の制服である上下一体となったアレではなく、伝統的民族衣装の……ディアンドル、だったか?エプロンドレスを着て、艤装も艦上構造物を取っ払った様な形の物をトレーの代わりにしてビールを運んでいる。見るとマックスとプリンツ、それにユーことU-511も揃いのディアンドルを着て接客している。
「あ、そうだ。提督にちょっと相談なんだけど……。」
「あん?」
レーベが耳元に右手を当て、コショコショと囁いてくる。
『実は……ビール以外のドリンクメニューを考えて、ビスマルクに教えて欲しいんだ。』
聞けば、オクトーバーフェストを再現する為にビールは色々な種類を用意したのだが、どうにも売上の伸びが悪い。特に女性があまり注文してくれない、と。
「ははぁ、それで俺に白羽の矢が立ったワケだ。」
「うん。どうにかならないかな?」
そう言われては手伝わない理由はない。チラリと大淀に目配せすると、仕方ありませんねとでも言いたげに肩を竦めた。さぁて、やっちゃいますかねぇ。
取り敢えず、フードメニューとドリンクメニューを見せてもらう。
『料理のメニューは
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