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現代・短編集
『透明なCO2に色がつき』
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る燃料電池車は、走る車が、道路を走る過程でCO2を出さないというだけのことである。
(注4) 0.03〜0.04%程度まで減ってしまっている。
 現在の大気は水蒸気を除いた乾燥空気で、窒素80%、酸素20%である。
(注5) ガソリンや灯油から作るらしいよ。
つまりレシプロエンジン車よりクリーンといわれる水素の燃料電池ではあるけれど、化石燃料を原料にしているので、水素を作る過程のどこかでCO2を出している。
水素を作るには化石燃料を使う以外にもさまざまな方法が考案され、中にはCO2を抑えて作る方法もあるけれど、実験室レベルの話で、実用化できるものはいまのところはないといってよい。
(注6)高校の化学の教科書にも載っている。
正確には総合図説(あるいは図録化学などなど)という普通科クラスの化学の授業でよく使われる副読本みたいな図の多い大型本。
(注7)こりゃあだめだって思った。
例えばガソリンエンジン車と燃料電池車を比較したとき、直接ガソリンを使うガソリンエンジン車と、一度ガソリンから水素を作って、そのあと水素を使う燃料電池車とどちらの効率がよいか。スマートなのはどちらか。
また、仮にレシプロエンジン車がなくなって燃料電池車が普及すれば、燃料電池は猛烈に酸素O2を消費し、CO2が減って、結果植物が育ちにくくなることも加わって光合成による酸素O2が減って、おそらく車の集まる都市空間だけ不快指数が高くなる。都市だけひたすらいっそう蒸し暑くなる。

なお本文中にある、化学反応式、

    2H2 + O2 → 2H2O 
    
は、いわゆる水素を使った燃料電池で起きる化学反応の全体をひとまとめにした式である。 
(注8)「100」倍から「14800」倍以上にも達する。
 深刻な現実である。乾燥大気に限れば、温室効果ガスは、本作品中で主に取り上げられたCO2以外に、メタン、フロンなどさまざまな化学物質がある。
 それらの割合は、次にあげた気象庁のデータ(2010年)を参考にすれば、約65%が化石燃料由来のCO2である。人間が環境中に出すもので気になるのは、フロン類である。クーラーなどの冷媒として使われている。しかし約2%と少量ではあるけれど、地球温暖化係数(二酸化炭素を基準にして、ほかの温室効果ガスがどれだけ温暖化する能力があるか表した数字 )がCO2の4660〜14800倍。すなわちCO2より深刻な地球温暖化ガスということができるであろう。
 さすがに人類はその削減に努力してきた。しかし温暖化防止のためにではなく、オゾン層の破壊を防ぐために。オゾン層の破壊は宇宙からの紫外線の脅威を地上にもたらすからである。だからこうなった。当初使われていたCFC(クロロフルオロカーボン )、その代替物質である、HCFC(ハイドロクロロフ
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