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ep.028 死神の一手
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「正真正銘.....死神の声ってことかな?」
ビルの柱を折るほど強烈な一撃に野口は吹き飛ぶ。
野口は激突に等しい着地をするとハンドガンとナイフを取り出し、叶瀬に奇襲をかける。
3発の弾丸を放ち、ナイフを逆手に持って叶瀬に迫る。
すると、先に撃った弾丸3発が横から来た謎の何かに弾き飛ばされた。
しかし、それで相手の位置を瞬時に特定した野口は見えない相手と、すれ違うタイミングすら分からなさそうな状況で見事にナイフの一撃を当てた。
「うっ!!」
死神らしき声は怯んだような雰囲気を出す。
そのうちに叶瀬の目の前に着き、そこから体を器用に使って背後に回り込んだ。
うなじを狙ってナイフを突き立てようとする。
「これでも組織を率いるリーダーだから逃げるだけじゃいけないよね。」
「ハッ......馬鹿だなお前。」
ナイフの刃は叶瀬に触れそうになった瞬間、突如気化し出した。
叶瀬の能力"状態操作"は物体の温度を自由に操り、その状態変化を操れる。
「しまっ!!」
次の瞬間、野口は見えない何かに吹き飛ばされる。
野口は地面に激突するがなんとか立ち上がる。
すると、野口が吹き飛んだ直線上に1人の男が現れた。
「痛かったか? 肋骨の2、3本は逝ったな。」
野口は脇腹を押さえ、口に溜まった血を吐き捨てた。
そして、野口は2人目の能力を見破った。
「光の屈折を操っているんだね。」
「何ッ!!」
どうやら図星だ。
さっきまでは姿が見えないでいたが、野口はある人物の能力と比較した際にその答えを出した。
その能力とは、七草 花夜の"無感存在"だった。
彼女の能力は人間で言う五感や機械のサーモグラフィ、赤外線のレーダーでも捉えられないのに対し、今回の相手からは途中から殺気を感じ取れた。
「透明にはなれても、気配は簡単に消せないんだね。」
野口は蓄積されたダメージから地に膝を付く。
その途端、足場がドロドロと柔らかくなっていく。
「これは.....。」
「残念だったな。 このビルは前からあちこちに仕掛けをしてたんだよ。」
やがて溶けたコンクリートは野口の足を飲み込み、野口は身動き1つ取れなくなってしまう。
そのうちに、叶瀬とその仲間はビルを出た。
「良いのか?」
「あのまま放っとけば地盤が緩くなってビルが沈むだろうからそれで野口も終わりさ。」
その頃ー
足を固定された野口は相変わらず動けないままだ。
すでに建物全体が大きく揺れ始めている。
「このままビルごと僕を押しつぶすつもりか。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
凄まじい音と同時に抜け落ちる天井が野
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