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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
15話『授業風景2』
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の一部……秋八もISの訓練で一緒に居ない為に、残念ながら一人になっていた箒は一心不乱に竹刀を振っていた。
(あんな奴が、あんな奴が!)
記憶の中の四季はいつも一夏の影に隠れていた軟弱な奴だった。だが……四季が五峰の家に引き取られる前に尊敬していた父が、深酒をしながら悔しげに泣いていたのを見てしまった。
その時の言葉は彼女にとって受け入れる事のできない言葉だった。『四季に十年に満たない年月で、今までの自分が得た物を全て奪われる』と言う確信が篭った言葉と共に悔しげに無く父の姿だった。
そして、『その上で自分の得た物を踏み台にして自分では届かない高みに行く』と言う言葉。それを裏付けるように『七星天剣流』と言う流儀を学び、圧倒的な力を見せる四季の姿。
(認めるものか! 認めて溜まるか!)
認めてしまえば己の中の大事なものが崩れてしまう……そうとでも言う様に一心不乱に剣を振る箒の姿は何処か鬼気迫るものがある。
(認めてたまるか!!! あんな奴に負けた事も! あいつに負けた事だって!!!)
何度も床に叩き付けられ見下ろされる己の姿と、箒が準優勝した大会で優勝した年下の少女の姿。友達にも家族にも、好きな相手にも祝福して貰っていた彼女の姿が憎悪と共に思い出される。
箒には友達は居なかった。出来ても政府の証人保護プログラムのせいで直ぐに転校を余儀なくされる。家族とも証人保護プログラムで引き離され、好きな相手とも離れ離れになった。また秋八と再会するために続けていた剣道で、優勝出来ずに終った。自分と違い、自分の欲しかった物を全部持っている奴に……。
(認めてたまるか……)
己のやってきた事全てが無駄だと否定するように篠ノ之流を捨てて新しい流派を学んだ四季に手も足も出なかった。
(私は……)
秋八が倒れるのに、一夏や四季達が活躍する中、何も出来ない……無力な自分が憎かった。
(……私にも専用機があれば……)
それさえあれば四季にも負けないと言う意思と共に箒は心の中で呟くのだった。何時かの四季と重なる姿だが、そんな四季を心配してくれる相手や、止めてくれる相手も箒には居ない……。秋八に至っても、今は箒ではなくその感心はシャルルにあった。
「くそっ!」
人気の無い所で秋八は悪態を吐いていた。
(なんで《シャルロット》かぼくの部屋じゃないんだ……。いや、箒と同じ部屋なのは別に良い……。くそっ、大事な《シャルロット》とのフラグが起せないじゃないか! 四季の奴の邪魔が入らないから、大丈夫かと思ったのに!)
一夏とシャルルが同じ部屋になった事に対する悪態を吐いていたのだ。まあ、人気が無いとは言え……実はDEMから放たれている隠密ガンダムに見られている
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