暁 〜小説投稿サイト〜
異世界での俺の職業は『一級フラグ建築士』
異世界に飛ばされるわけがない
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「ずっと言ってたよ!」

幼稚園から同じということは家も近く、帰り道も同じなのでいつも帰りはいつも一緒だ
そして、時々こうやって彼女がいう店に寄って奢らされる事が多々ある

「ねぇ、透!進路決めた?」

「んー…まぁぼちぼち…」

「ぼちぼちって…あんたねぇー」

彼女の言いたいことは分かる、もう高校2年の夏
高3になったら迷ってる暇なんかない、遊んでる暇も

「んーでも、やりたいことないんだよな…俺 」

やりたい事、目標、夢、そんなものを考えたことは小学生以来かもしれない
いや、あったとしてもそれは全部夢で終わる
やる気だけじゃどうにもならない…

「才能がないと…」

「才能?なんで?」

「才能があったらそれが夢になったり、目標になるだろう?それなら楽でいいよなって」

愚痴混じりの透の発言に彼女は笑う

「才能が無かったら夢とか目標にしちゃダメなの?」

「んーどうだろうな…無駄だったていう結末なら俺は目標にしないな…」

川沿いを歩きながら自分の愚痴と嫉妬を吐き出す
それをしっかり聞いてくれるのは横にいる彼女だけ
だから、こうやって真の底から話せる

「あっそうだ!透って小学生の時は勇者になるのが夢だったよね?」

彼女は笑いながら小学生の頃の作文の話を持ち出す

「ほんといつの話だよ 、けどそんなのあったな…急に異世界へ飛ばされて勇者になってお姫様と結婚して、魔王倒すのは後回し!って子供の頃の俺平和ボケしすぎだろ…」


「なにそれっ、面白っ、急に異世界に飛ばされるとか強引な設定も面白いよね」

「強引なのも嫌いじゃないな!分かんないぜ急に異世界に飛ばされたりしてみたり!」

目の前には巨大な門がありその先にはディズニーランドでしか見た事がない城が建っていたのだ

周りにも知らない風景が広がっていて、青崎恵はいなくなり、自分だけがただ1人


「もしかして、今のフラグってた?」
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