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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#28
FUTURE’S MEMORYW〜Diamond Over Drive〜
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オオオオオオオオオオオオオオオオオ
ォォォォォォォォォォォォォォォォォ――――――――――――――――
ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




 自身を上回る巨神の拳。
 事実それだけの極大衝撃をモロに(こうむ) ったイルヤンカは、
爆ぜる波紋の光を全身から振り撒きながら大地を爆砕して仰向けに着弾する。
 神話の中の領域を、現実に転写したような、巨竜の墓標。
 その深く抉れた大陥没の中、漆黒の双眸は白一色に染まり
力無く項垂れた首、先の顎から零れた舌がダラリと土を舐めていた。





   ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!

 



「はぁ……はぁ……終わった……
まさか……勝てると想わなかった……
本当に……死を 『覚悟』 したぜ……
“おまえ” が来てくれる前は……」
 上空からアスファルトに着地したジョセフは、
ここまで走ってきた亀裂の前でそう呟く。
 本当に、カーズにも匹敵する恐るべき相手。
 本来なら、六人全員でかかっても勝てるかどうか解らない男だった。
 ネットに弾かれたボール、神の 『奇蹟』 が、
自分に味方してくれなければ。
『……』
 傍に佇むスタンド、改めて見ると、本当に、本当に小さい。
 イルヤンカの突進すら押し返した超絶の 『能力』
だが、今は自分が支えてやらなければ倒れてしまうような、
儚くか弱い存在に見えた。
「ヘヘへ……よっ、と……」 
 ジョセフはそっと小さなスタンドの前で屈むと、
そのまま脇下に手を入れてゆっくりと抱え上げた。
 嘗て、ホリィが生まれた頃、毎日そうしていたように。
 感謝の印としては些か風変わりだが、何故かそうしたくなった、
どうしようもなく “そうしてやりたかった”
 スタンドは手足を子供のようにバタつかせて抵抗したが、
やがて大人しく、ジョセフのされるがままに宙を遊覧した。
「おまえ、本当に軽いなぁ……「本体」 は近くにいるのか?
オレのコト知ってるみたいだけど、どこかで会ったかなぁ〜?
なんだか、初めて会う気がしないんだよ。不思議だなぁ〜」
 抱え上げて、その柔らかい温もりを感じていると、
何故だろう、このまま二度と手放したくなくなってきた。
 一体何処から湧く感情なのだろう? 
 イヤ、自分は既に、その 『答え』 を知っているのかもしれない。
「なぁ? おまえ? もしかして……」
 言いかけたジョセフの顔が、蒼白に染まった。
 総身を劈く、途轍もない恐怖感。
『幕瘴壁』 などまるで較べものにもならなかった。
『……
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