第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
555 〜出会いは激突から〜
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なって消えていった。
「ったく、人を襲うオルフェノクはあとを絶たないしよ。めんどくせぇ」
そう言いながらベルトを外して変身を解く巧。
ファイズフォンのボタンを押し、公園の外に止めたバイク、オートバジンを呼び出すと、すぐに林の中からやって来た。
走ってくるオートバジンを見ていると、どこからきたのか一人の青年も近づいて来た。
「おぉーい!あんたファイズだよなー?」
そういいながら走ってくる青年。
その後方からオートバジンが迫る。
「あんた!そこあぶねぇぞ!!」
巧がファイズの事を知っている青年に驚きながらも、彼に迫る危機を叫ぶ。
その声に反応し、青年・蒔風が振り返ると、そこには太い機械の腕があった。
「トレビアンッ!?(ボキャァ!!!)」
どうしたことか、人型のロボットに変形したオートバジンのラリアットが蒔風の喉に突き刺さった。
クルクルと空中で三回転を決めた蒔風の身体が地面に落ち、オートバジンは何事もなかったかのようにバイク形態のビークルモードに戻って、巧の元へとやってきた。
「・・・・・・・こいつどうしよ」
なんだかよくわからない液体を口から吐きだして倒れている蒔風を見て、巧がひとりごちた。
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「おい!!こいつ頼む!!!」
蒔風を担ぎ、巧が帰ってきたのは東京で創業百年の老舗クリーニング店「西洋洗濯舗 菊池」だ。
巧はここで住み込みのアルバイトをしており、一緒に住んでいる園田真理と菊池啓太郎とは永く共に戦った仲間だ。
「巧?帰ったの?って何その人?」
巧の担いできた男に、真理が呆れたジト目で巧を見る。
「いや、急にやって来てよ、バイクとぶつかってぶっ倒れちまったから。・・・・・んだよその眼は。ほっとくわけにもいかねーだろ!」
「元の所に捨ててきなさい」
「犬猫じゃねえんだぞ!?」
「まま、たっくん。とにかくその人中に入れてあげて」
啓太郎が巧をなだめ、蒔風をソファに寝かす。
それからあーだこーだと巧と真理が口論しているうちに、蒔風が目を覚ます。
「ここ・・・・・どこなんだろうか、と蒔風は思ってみたり」
「あ、目が覚めた」
啓太郎が蒔風の目が覚めたことを確認する。
そして蒔風が周囲を見渡し、巧の姿を捉えて納得した。
「んお?ああそうか!!オレバイクにぶん殴られたのか!!」
「ぶん殴られた?」
真理のその疑問に蒔風が答えた。
「そうそう。彼に近づこうとしたらロボットに変形したバイクにね!!!」
「ちょ、巧どういうこと!?」
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