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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
13話『思惑』
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を思えば当然だろうが。
 これまでの活躍で得た一年生最強の呼び名の影響は伊達では無い。

「慌てるな、対戦相手は……」

 千冬が今にも戦い始めそうな二人を窘める。

(相手は山田先生だったな、確か)

 一瞬だけ笑みを浮かべると一夏とシャルルの所に近付いていく秋八。

(上手く一夏の近くなら役得が受けられるかもね……。間近で見てみたいって言うものあるけどね)

 そう考えながら二人に近付くと一夏に声をかけてシャルルに挨拶する。

(先ずは挨拶から。さっきは遅れてしまったけどね)

「来たな」

 上空を見ながら呟く千冬。『キィーン』と言う音を立てて何かが校庭へと向かってきている。

(あれは……?)

 空を見上げると遠くからだが確かにそれはIS。……先日のシャッフルガンダムを含む不明機では無い様子だが……。

「え?」

 そんな風に視線を向けていると上空の影の体制が崩れる。


『あぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!』


 徐々にだが大きくなってくる悲鳴が聞こえてくる。……何が有ったかは知らないが、その様子を見る限りでは、本気で空中で体制を崩したのだろう……。

「きゃあああああああああああああぁ! どっ、どいてください〜!」

「山田先生?」

 上空で体制を崩した人……山田先生に一瞬呆けてしまうが、直ぐに気を取り直してHi−νガンダム・ヴレイブを展開する。素早くバックパックからフィン・ファンネルを射出、通常は壁上に展開するバリアを衝撃吸収用のビームネットモードで展開、正面にネットを展開して受け止めるのは危険と判断し、己の後方にビームネットを展開すると、

「くっ!」

 正面から真耶を受け止めてブースターの噴射と背後に展開したビームネットで勢いを吸収する。勢いが強すぎるために後ろに押される。徐々に勢いが弱くなっている中、完全に勢いが無くなった事を確認すると、ビームネットを解除して射出していたフィン・ファンネルを再びバックパックへと収納する。

「……止まったか……。えーと、山田先生、大丈夫ですか?」

「…………」

 受け止めている四季が真耶へと問いかけると顔を真っ赤にして、オロオロとした表情を浮べていた。
 さて、現在の四季と真耶の状況を簡潔に説明すると、第二世代型IS『ラファール・リヴァイブ』を纏った真耶をHi−νガンダム・ヴレイブを纏った四季が抱きしめる形で受け止めていると言う訳だ。

「ア……えーと……」

 ヴレイブの装甲の中で真っ赤にしながら真っ青になると言う器用な事をしているが、残念ながらそれは誰にも見えていない。……当然ながら、全身装甲で有る為に感触も何も有ったものでは無いが、それでも……異性を抱きしめていると言うのは変わらない。

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