第1章
旧校舎のディアボロス
第10話 友達、救います!
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「さよなら・・・・・・イッセーさん」
アーシアのその別れの言葉を最後に、俺は意識を失うのだった。
―○●○―
「・・・・・・・・・・・・ッセ・・・・・・ッセー・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・イッ・・・・・・イッセ・・・・・・兄・・・・・・」
なんだ? 誰かに呼ばれてるような?
ていうか、俺、寝ちゃってたのか?
そう思いながら、再び意識を沈めようとしたら──。
「イッセーッ!」
「イッセー兄ッ!」
「──ッ!?」
一際大きな声で呼ばれて、ようやく意識が覚醒する。
そして、すぐにアーシアが堕天使に連れていかれたことを思い出す!
「アーシアッ!?」
すぐにアーシアを助けに行かないと! そう思った俺は慌てて起き上がる!
「落ち着きなさい、イッセー」
慌てる俺にかけられる低い声音。
「部長!?」
声がするほうを見れば、部長がいた。
「なんで部長が──って、ここって、部室?」
周りを見渡してみると、間違いなく、オカルト研究部の部室で、俺は部室のソファーに横になっていたようだ。
「なんで俺、部室にいるんだ?」
「気を失っていたおまえを部長がここに運んだんだ」
「明日夏!?」
俺の近くには、かなり険しい表情をした明日夏と涙を浮かべながら安堵したような様子の千秋がいた。
また、千秋に心配かけちまったみたいだな。
「そうだ、明日夏! アーシアがっ!」
「ああ、知ってる」
「なら、すぐに助けに行かないと!」
「待ちなさい。まずは、色々と説明してもらいたいのだけど?」
部長の声音がさらに低くなる。
明日夏はあまり時間をかけないようにと、アーシアと俺たちのことを部長へ簡潔に説明する。
どうやら、明日夏が駆けつけたときには、気を失った俺しかいなく、そこへ堕天使の気配を察知した部長たちが現れたそうだ。
「そう。あのとき、一人残ったときはもしやと思ったけど・・・・・・ずいぶんと勝手なことをしたものね、明日夏? それに、千秋も。そして、イッセーも」
「うっ・・・・・・」
「「・・・・・・・・・・・・」」
明日夏たちはともかく、部長の眷属の俺まで勝手なことをしたものだからか、見るからに部長が不機嫌だ。
「部長──」
「ダメよ。あのシスターの救出は認められないわ」
アーシアの救出を願いでる前に、部長に俺の願いを却下される。
「アーシアは友達なんです!」
「でも、彼女は元々神側の人間。私たちとは根底から相容れない。堕天使のもとへ降っていたとしても、私たちが敵同士であることに変わりはないわ」
「アーシアは敵じゃないです!」
「だとしても、堕天使側の者よ」
「あいつらは、ア
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