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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
12話『転校生』
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ィッヒだ」

 何時かの一夏の時以上に簡潔すぎるラウラの挨拶……。クラスメイトが全員沈黙している状況に、流石にこれは無いだろうと思う。
 まあ、千冬とラウラの会話から二人の間に何らかの関係が有ったのだろうと言うことだけは理解したが……。

「あ、あの……以上…………ですか?」

「以上だ」

 真耶がそう聞くが……どう見てもラウラに苛められているようにしか見えない。そんな真耶の姿にもう少し教師としての威厳が持てない物だろうかと思う。知人の威厳が有る人物と言えば……

(……『鳳凰頑駄無』と『曹操』将軍……って、あの人達は有りすぎるか)

 流石に後の『初代頑駄無大将軍』と『曹操ガンダム』は威厳が有り過ぎる。……と言うよりも比べる時点で真耶が可哀想になる。そんな訳でアドバイスや改善案が浮かばないので、心の中で彼女に謝るだけに留めておいた。

「貴様がっ!」

 ふと、そんな叫び声で横を見るとラウラが一夏に向けて手を振り上げている。不穏なものを感じると同時に体が動き一夏へと振り下ろした腕を掴み、それを基点に彼女の体を床に叩きつけ腕をねじり挙げる。

「お、おい……四季?」

「あっ、ごめん、不穏なものを感じたんで……つい」

「〜〜〜」

 突然平手で打たれそうになったと思えば、隣に居た四季によって投げ飛ばされているラウラの姿に唖然としながらも口を開く一夏と、彼女を投げ飛ばした挙げ句腕を捻りあげている四季、顔面を床に叩きつけられた上に腕を捻り上げられた痛みで声も出ないラウラの図。

 床に叩きつけられた際に思いっきり鼻を打っているので本気で痛い。格闘術の指導者は結構武闘派の面々が揃っている為にこの程度のマネは出来ると言うのが四季の弁である。

「い、いや……助けられたのは感謝するけど、流石に可哀想じゃないか?」

「あ、ああ……やり過ぎた」

 平手打ち(未遂)の報復としては寧ろ酷いとしか言いようが無い。態々受け身ができない様に投げている時点で。

「わ、私は認めない、貴様等があの人の弟であるなど、認めるものか! それと、私の邪魔をしたお前のことも忘れないからな!」

 投げられた時に打った鼻を押さえながら涙目で言う姿には威圧感も何も有った物じゃない。負け惜しみの捨て台詞にしか使えない。
 前者の言葉を向けられたのは一夏と秋八であるのだが……四季と千冬の関係は知らないのだろうかと思うが、弟扱いされないのは幸いだと思って余計な事は言わない。……そもそも、最初に平手打ちをされたのが秋八なら助けたりもしていない。

「あー……えーと……使うか?」

「……」

 差し出されたポケットティッシュを無言のまま奪い取るように受け取ると席まで足早に歩いていった。なお、終始ラウラは涙目である
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