■提督のお手軽?イタリアンクッキング〜和風イタリアン編A〜
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さて、前菜的な物は味わって貰った。次は日本生まれのパスタとピザを味わって貰おう。
先ずはパスタだな。一般に良く使われるスパゲッティを茹で始めたら、次は具材を刻んでいく。使うのは玉ねぎ、ピーマン、マッシュルーム、そしてお手製のスモークベーコン。ここまで書いたらもうまるわかりだよな。日本生まれのパスタの代名詞、ナポリタンを本場イタリアの艦娘に味わって貰おう。
玉ねぎはスライス、ピーマンは半分に切ってからか、そのまま輪切り。マッシュルームもスライスして、ベーコンは食べやすい大きさに切っておく。後は炒めていくぞ。
フライパンにサラダ油を引き、ベーコンを炒めて脂と共に旨味を出させる。そこに野菜類をドバッと入れたら、油に馴染ませるように炒める。ここで軽く塩胡椒をふってもいいが、ケチャップの味を計算に入れて振らないとしょっぱくなってしまう。
スパゲッティが茹で上がったら、ザルに揚げて軽く水気を切る。具材が十分に炒まったらスパゲッティを加えて具材と良く絡ませる。仕上げにケチャップ。最近のちょっと小洒落たカフェなんかだと、ケチャップじゃなくてトマトソースを使ったりするらしいが、そんなのはナポリタンじゃねぇ。ここで味見をして、少し塩気に物足りなさを感じたらパスタの茹で汁をお玉で加える。少しずつ加えて様子を見るようにしよう。
出来上がったら皿に盛り付けて、パルメザンチーズとタバスコを添えて出してやる。
「ホレ、日本生まれのパスタ……ナポリタンだ。お好みでタバスコとパルメザンチーズを振りかけて食べるんだ。」
3人共に興味津々でフォークに巻き付けて食べる。だが、何とも言えない微妙な表情。
「う〜ん……とてつもなくマズい、という訳では無いんだけれど…。」
「やっぱり、トマトソースを使ったスパゲッティの方が美味しいわ。」
そりゃあそうだろうな。元々ナポリタンは終戦直後の物資不足の中で生まれた料理だから。
「まぁな。でも、それは日本人の努力の結晶なんだぞ?」
「え、どういう事?提督さん。」
「いいか、ナポリタンてのはな……。」
終戦直後、日本はGHQをはじめとする連合国の占領下にあった。それに日本中焼け野原で物資も乏しい。そんな中である日、東京のとあるホテルに米兵がやって来た。
「スパゲッティが食べたい。」
注文を受けたはいいが、ソースを作る為のトマトは無いし、スパゲッティは昨日茹でて余ってしまった残り物しかない。具材に使えそうな野菜も僅か……。そんな状態であるシェフがフライパンで刻んだ野菜と少し残っていた配給の加工肉を炒め、そこに余り物のスパゲッティを加えて、トマトソースの代わりにケチャップを突っ込んだ。そんな適当な料理が美味いハズが無いと仲間のシェフ達は止めよ
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