第6話 クロスベル
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ンの10倍である。
何故その大きさかというとプリンの中に多種多様の果物が入っている。しかもただ入っている訳ではなく果物ごとに味を変えて甘すぎず苦すぎずを保っている。
次に向かったのは歓楽街。ここは建物が目当てではなく屋台である。
隠れた名物と言われるアイス専門店に向かいメルトは3段、アリアンロードはなんと7段乗せた。
「……何ですか。その常識外れな高さは」
「普通ですよ?そんなに珍しいものでもないでしょう」
そう言うアリアンロードは当たり前の様に食べている。一切溶かすことなく食べきりその様子を見ていた周りの人からは惜しみない拍手が贈られた。
アイスを食べ終わり行政区のベンチで少し休憩することにした。まぁアイスを食べてる時点で休憩みたいなものだが。
「ふう…」
「どうしましたか?」
ため息をつくメルト。その顔はどこか心配そうな様子だ。
「レンちゃんの事について少し考えてしまいまして」
「成る程…彼女にとって故郷ですからね」
「個人的に調べているんですけどね」
「何か分かったことでも?」
「実は……」
メルトはレンの両親について一気に話し始めた。
全て聞き終わったアリアンロードはただ一言「全ては彼女次第です」そう話した。
メルトもそう返すことは予想しておりそのまま静かな時が流れた。
時間が流れ夜に差し掛かろうとしたとき、2人は異変に気付いた。
「…リアンさん」
「勿論気付いています」
そう言い終わると2人は示し合わせたかの様に旧市街へ向かった。
「そろそろ出て来たらどうですか?尾行なら気付いています」
「ふん…やはりか」
「行政区から私達を見ていましたね?クロスベル警察捜査一課のアレックス捜査官」
本名アレックス・ダドリー。クロスベルでは名の知れた警察官である。
メルトとアリアンロードは途中で監視、尾行に気付き万が一戦闘がおきても他の区に比べ被害が出にくい様にここまで来た。
「結社の構成員が何をしに来た?返答次第では実力行使も辞さない」
「ただ休暇で来ただけですよ。それとも私達を結社の構成員という理由で拘束しますか?」
「………」
ダドリーは最初から気付いていた。自分では絶対に敵わない事を。それでも警察官として彼は悠然に振る舞う。
暫く話し合いが続きダドリーは今回に限ってはクロスベルで違法行為(身元の改竄はクロスベルでは罪にならない)がないことを確認しこの場を去った。
「意外とあっさり退きましたね」
「我々相手では分が悪いと判断したのでしょう」
「私は兎も角リアンさんにはまず勝てませんからね。私1人だったら危ういです」
「風の剣聖を始めとする遊撃士が複数人いれば分かりません。さて、
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