第12話 何十分の一のクリスマス
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休憩を入れただけで、それからほとんどぶっ通しでやっていたお陰か、もう今日の分の仕事も佳境に入っているほどだった。
やばっ!?めちゃくちゃ仕事出来てるじゃん俺!段々成長していく自分が怖いぜ…
なんて思っている間にも時間と仕事は進んでいき、6時頃には、次の日の作業の確認まで終わらせるほどだった。
冗談抜きでここまで出来るようになっていたのは驚いた、今までなら今日の仕事量なら少なくとも7時半は超えていたであろうものだった。
そして、そこで俺は帰ることにした。流石はクリスマス、会社を出た途端ちらほらとカップルが目に付く。1つ我慢すれば電車まで少し時間がある…よし、ケーキを買おう。
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無事に買い物を終了し、電車に揺られる。
(いろはの好きなケーキを忘れたからな…言ったら怒られるな)
割と早い時間での電車はラッシュとまではいかなくとも、席は満員の状態だった。
最近この光景も見てなかった事で悲しみに暮れていたのは内緒だ。
そんな電車からおさらばして、帰路につく。イルミネーションとかで彩られていた駅前とは違い、アパートの方は明かりも少なく肌寒さが増すような気分があった。
寒さに軽く震えながらアパートについて部屋の前まで行く。
ガン、と扉を回してみたが開いていなかった。
いつもならいろはが来る時間を超えているはずだ、と思いながら鞄から鍵を取り出し家に入る。
当然電気も何もついていない、久しぶりに一人暮らしをしているという感覚が戻ってきて少し悲しくなった。
とりあえず着替えを済ませ、買い物したものを冷蔵庫に入れていろはの方の部屋に行くことにした。
俺の方の部屋を出て、1階降りていろはの部屋に行った。部屋の前に行って扉を回した、すると、ガチャとスッと扉が開いた。が、中は電気も何もついていない。
「…っ!?」
この時何か不安な気持ちが頭に広がった。急いで家の中に上がり、電気をつけて居間に入った。たまにいろはの部屋にも行くことがあったが、中は電気がついていないだけで変わりがなかった。
そして、寝室の方に行った。一応ノックをしたが、返事が無く恐る恐る入った。
寝室も別に変わったところはない、ただいろはが寝ていただけだった。…鍵かけておけよ…
ベッドの横に座り寝ているいろはの額に触れてみた。案の定熱があった。…余計に鍵かけておけよ…危ねぇな…
「ん…せ….ぱぃ…」
額に触れた時、息を漏らす音と寝言を漏らしていた。でも起きる気配はない。正直びびった…
ベッドから離れて洗面所に行きタオルを濡らし、いろはの額に乗せた。そして、台所に行きお粥を作ることにした。
「…頑張ってるな、俺も…」
適当にあと温めるだけで完成という所で止
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