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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
11話『思惑』
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そっ、あの女……)

 さて、そんな話題で教室中が盛り上がっている中、一人秋八は苛立っていた。前回の休日……彼も一夏と一緒に外出許可を貰って家の様子を見に帰ったのだが……一夏が弾の家に遊びに行く中、秋八は別行動を取り……一人街を歩いていた。
 その最中に出会った女の子のグループの一人に眼を奪われ声をかけたのだが、断られてしまった。その後も自分の才能や世界で僅か三人だけのISの男子操縦者や、世界最強の弟等色々と今まで女性の興味を引いてきた話題を挙げるも、

 『私、IS(それ)に興味ないから』と、手酷い断りを受けてしまった。

(くそっ! 四季の奴に再会してから碌な事が無い! 本当に疫病神だ、あいつは!!!)

 休日に自分のハーレムに入れたがっていたセシリアと仲良くなろうと訓練に誘うも、断られる始末。最近では学園の他の生徒も何かと一夏や四季の事ばかり話題に上げている始末だ。
 まるで二人のオマケの様に扱われる現状は彼の考えていたIS学園での理想から遠ざかっていた。

 女尊男卑の思想を持った生徒からは『自称天才』『本当に織斑千冬の弟なのか』等と言われて陰で笑われている。表立って言われていないのは『ブリュンヒルデ』の姉の存在があってのことだろう。
 逆にクラス代表決定戦で大きな活躍を見せ、アリーナでの不明機を一夏や鈴、セシリアとの協力で撃墜した上に、その前にも他にアリーナを襲撃した物とは別の不明機を撃墜したと言う活躍……すっかり、四季は学園の一年の専用機持ちの中で最強なのではと話題になっていた。

 今まで見下していた相手の下と評価されている。……その事実は秋八の心に大きな苛立ちを与えていた。

 一夏については専用機持ち最強と名高い四季とクラス代表決定戦での戦いや、対抗戦での不明機相手の戦闘……他に見下す対象が居る為に四季と同じくそう言った者達から向けられる悪感情も全部秋八に向かっているので、四季ほどではないが一夏の評価は四季の次に高い。いや、寧ろ実力以前に生徒からの人気では寮生活で接する事が多い為に四季よりも高い。

(なんであんな屑が! 原作の主人公の一夏は兎も角……なんであんな奴がっ! ぼくの方が優れているって言うのに……ぼくが、この世界の主人公のはずだろう!?)

 そんな事を苛立ちと共に心の中で叫ぶ。怒りをぶつける対象は二つ。自身の栄光を横から奪っていった四季と、役立たずの専用機の黒式。
 四季が居なければ……神様から貰える筈だった特典が有れば……そう苛立ちを覚える。前世でプレーしていたゲームの主人公機……あの強力な機体が有れば、一夏やセシリアも秒殺出来ていた、四季にだって負けなかった。

(……持っているのがHi−νガンダムじゃなければ……いや、ぼくがDEMのパイロットになっていれば!!!)


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