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マイ「艦これ」(みほちん)
第2話(改2.8)<出会い、遭遇>
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「逃げて」
「はぁ?」

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マイ「艦これ」(みほちん)
:第2話(改2.8)<出会い、遭遇>
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「そういえば」
私は鞄を開いて今回、着任前に送付されてきた案内書を出した。

改めて見ると発信は今の美保鎮守府の提督代理こと重巡『祥高』となっていた。

「重巡……あれ?」
思わず目を疑ったが間違いない。

「まさか、あの艦娘か?」
呟くと同時に冷や汗が出た。

半ば伝説化しているが彼女は轟沈していない。今も海軍のどこかで艦娘任務をこなしても不思議じゃない。

それに今回は曰くつきの美保鎮守府だ。
「やれやれ……早く確認ときゃ良かった」

でも……と考え直す。
(もし出発前に彼女の名前を見てたら果たして来てたか?)

「否」
絶対、尻込みしただろう。

それに振り返れば此度(こたび)の人事発令が突然だった。一昨日、辞令が出て書類を貰ったのが昨日。あれこれ考える暇もない。

「それが良かったのかも」
私は流れる景色を見ながら苦笑する。

「ま、今更ジタバタしても始まらン。任務だし何とかなるサ」
腹をくくった。

取り敢えず、もう一度その艦娘を確認。そもそも艦娘が指揮官を勤めるなんて初聞だ。

「珍しい事例だよな」
何か事情があるのか?

……来る途上で受けた電話連絡では今日、到着した米子駅まで駆逐艦娘が迎えに来ると聞いていた。

「でも実際には誰も来なかったンだよな」
不思議そうな駅員の視線を思い出して、つい肩をすくめた。

「だから痺れを切らして境線に乗ったんだ」

……その結果として列車内で、あの忌まわしい悪夢を見る羽目になった。

それは仕方ないが、その出迎えの駆逐艦はどうした? 
「すっぽかしたのか」

言いながら頭を振った。
「いや、あり得ん」

海軍じゃ、艦娘は人間以上に命令に忠実だ。
「じゃ、何かの事故か?」

私は米子駅で憲兵さんに声を掛けられたのを思い出した。

『閣下』
『オゥ?』
声が裏返った。

『お困りでしょうか?』
憲兵お得意の職務質問かと思った。
だが見ると意外に親切そうな憲兵さんだった。

『あ、いや美保鎮守府へ行きたいのだが』
『なるほど』
頷いた彼は丁寧に美保鎮守府への行き方を教えてくれたンだ。

説明の途中で列車が来た。
『閣下、あの列車ですわ』
『ほぇ?』

また声が裏返った。それでも促されるままに改札を通り、そのまま飛び乗った。十分、礼もせず別れて、ちょっと失礼したかも。

「狭い田舎だ。もし今度出逢ったら謝罪しよう」
私は座席で広げた
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