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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
8話『赤熱の不死鳥(フェニックス)』
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、真紅。内に秘めた力は……初めて決意を決めた時に手にした力の象徴。

「ウイングガンダムゼロ炎、五峰四季! 介入する!」

 真紅に発光する刀身を持った双大剣を構え、鋼の翼の不死鳥『ウイングガンダムゼロ炎』は飛翔する。








「はぁ……はぁ……」

 翼の二門のビーム砲に加えてサイドアーマーに加わったレールガン二つ……合計四つの砲塔からの砲撃から一夏は鈴を抱えたまま逃げ回る事しかできなかった。鈴を抱えたままでは戦えないだろうが、それでも彼女を手放した所であの火力の前では近付く事はできないだろう。

(なんなんだ、こいつ?)

 近接型で遠距離武器の無い白式を専用機としている一夏にとって何も出来ない歯痒い状況が続いている。

「お前、何者だよ?」

 一夏はシャッフルガンダムにそう問いかけるが、相手からは返事は返って来ない。

「全身装甲……? 四季のISに似てる気がするけど……?」

 四季もガンダムタイプとしてみなしている為にシャッフルガンダムが似ているのは無理も無い。二本のブレードアンテナにデュアルアイの全身装甲(フルスキン)、単なるデザインだけだが、シャッフルガンダムは四季のISに良く似ていた。

『織斑君! 凰さん! 今すぐアリーナから脱出してください! 直ぐに先生達がISで制圧に行きますっ!』

 通信から真耶の必死な声が響く。

(あのISは遮断シールドを突破してきた……。と言う事は、今此処で相手をしなくては、観客席にいる人間に被害が及ぶ可能性がある。それに)

 一夏はそんな考えに至ると以前四季に言われた事を思い出す。


−『束姉が何を考えていたかは大体理解できるけど、それでも今のISは兵器である事に間違いない。だから絶対にそれを生身の人間に向けるな』−


 これ以上ないほど真剣な表情と声で告げられた言葉……。それの意味を始めて理解した気がする一夏だった。

「いや、先生達が来るまで、オレ達で食い止めます」

 四季の言葉を鑑みて人一人を躊躇無くバラバラにする奴を、非難がほとんど終わっていない観客席になど行かせたら……被害は想像を絶する物になるだろう。一夏の信念としてはそんな事は認められない。

「いいな、鈴」

 それが出来るのは今は己と鈴だけ。何より自分よりも長くISの訓練を受けた専用機持ちの代表候補生である彼女ならば、この場で最も頼りになる相手だ。

「だっ、誰に言ってんのよっ! それより、放しなさいってば! 動けないじゃない!」

 貌を真っ赤にしながら鈴は一夏の言葉を肯定する。その言葉に抱えていた彼女を放すとシャッフルガンダムを見据える。
 その手に持つ無数のビームの刃を鋸の様に出していた剣は今はビームの刃が消え
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