第37話 ゆれる世界(後編)
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下さい。
それ程までに失った物が大きいのです。
クライン派の意見を聞くことが出来ない程に…。
そしてプラントには多くのそう言った家族がいます。
ザラ議長は苦労してプラントを作り上げました。
クライン前議長ならその辺りの事をご存知でしょう。
そしてそれを支えたのがレノア夫人でした。
その悲しみが大き過ぎて、今は我を忘れています。
当然、地球軍の非道もあったのが拍車を掛けています。
時間的猶予が少しあります。
この続きは今すぐでなくて、結構ですので、レノア夫人の墓前で彼女と話して下さい。
彼女ならどんな未来を、どういう世界を望んでいたか話をして下さい。
評議会を一時中断して、皆さんもどうかどんな世界であれば笑って暮らせるのか想像して下さい。
ラクス・クライン嬢は歌でそれを表現しています。
今なら皆さんの心に届く筈です。」
評議会は一時中断した。
Sideout
Side アスラン・ザラ
ザラ
「アスラン、久し振りに二人で母さんの墓参りに行こう?」
アスラン
「はい、父上。」
二人はアスランの運転する車で、レノア夫人に墓前に向かった。
ザラ
「どんな未来か、考えていなかったなぁ…」
アスラン
「…」
二人は墓前の前で祈った。
アスラン
(コウキさんが僕達の為に考える時間をくれました)
Sideout
Side シーゲル・クライン
ザラ
「評議会を始める。前回の映像の続きを再生してくれ。」
ユーリ
「は!」
光輝
「皆様、御機嫌よう御座います。
この戦争は非道な物です。ザラ議長の仰る通り、一方的に地球軍が悪いのです。
ここで二人の人物を心理分析しましょう。
一人目はブルーコスモスの盟主、ムルタ・アズラエルです。
彼は財閥の御曹司として生まれました。
きっと周りにちやほやされて、育ちました。
彼が学生の時に一人のコーディネイターと出会います。
彼は、他の人と違って媚びへつらう事をしなかったと思われます。
子供同士なので、喧嘩したでしょう。それも多数に無勢で…。
それに負けて劣等感を抱いたと思われます。
彼は、学校を数日休んでいます。
それで親に叱責されたのでしょう。それ以降、コーディネイターを敵視しています。
プラントへの過剰なノルマを課したのも、それ故でしょう。
勿論、彼だけでなく、利害関係でプラント理事国も容認しています。
アズラエルは憎しみから強化人間を作りました。
彼にはもう酌量の余地がありません。既に人間性を失っています。
二人目はジョージ・グレンです。
彼は賞賛される一方で孤独でした。
誰も彼と並ぶ者がいない為、彼は彼を作った研究者の言葉を信じ、
人の今と未来の間に立つ者
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