第37話 ゆれる世界(後編)
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実は消えたのでなく、見えないのです。
これは、ある角度から取った太陽の写真です。
一部ぼやけていますが、巨大建造物の影です。
太陽を背景にすると乱反射で視認しずらいですが、ミラージュコロイドで隠されています。
次に別の角度から取った写真です。
ミラージュコロイドは光を屈折させ何も見えませんが、背景の星の光が歪められています。
これを実際の天体と比較してとくい違う星々を削除すると、立体的な建造物が浮き出てきます。これは極秘裏開発されたジェネシスです。
ヤキン・ドゥーエと比較するとその巨大さが解ります。
ジェネシスは核エネルギーを使用した巨大なガンマ線レーザー砲です。
地球にジェネシスが着弾した場合、その影響は単に射線上や周辺のみならず、気象変動等の影響で全生命体の80%以上が死滅する計算結果が出ています。
これがジェネシス設計図です。Nジャマー・キャンセラーの真の目的はこれですね。
ザラ議長、これをどう使うつもりですか?」
議場が騒がしくなった。
ザラは否定している。
光輝
「一人の青年を紹介します。議場の外にいますので、どなたか案内して下さい。」
ユーリが青年を招きいれた。
ザラ
「アスラン。ぁっ…」
アスランは亡き母親の遺影と共に入室した。
アスラン
「失礼します。」
光輝
「ザラ議長、亡き夫人の前で弁明してください。」
ザラは押し黙っている。
光輝
「これが私からの設問です。
もし今、貴方が報道されている建て前を言っているのなら、次にスキップして下さい。
貴方が言い訳をされているのなら、二つスキップして下さい。
貴方が押し黙っているのなら、三つスキップして下さい。
別にスキップしなくても心理学者の分析ですのでそのままお聞きされても結構です。
…
貴方が建て前を言っているのなら、この映像は再生されていません。
ホログラフィ装置は銃で打ち抜かれているでしょう。
またクライン派の方々は拘束されるでしょう。
この選択を選んでいたら、貴方は憎しみの為に我を忘れています。
戦果は広がるでしょう。最悪の選択です。
…
貴方が言い訳を言っているのなら、まだ少し理性が残っていますが、
間違いなく失脚するでしょう。
ただ貴方なら、この選択を選ばないでしょう。
この選択は理性が少し残っているだけで、心は壊れています。
…
最後の選択ですが、一番これを選ぶと思っています。確率的に80%以上です。
この選択を選んでいると希望します。
貴方は血のバレンタインで夫人を亡くされ深い悲しみの中にいます。
クライン前議長の意見も聞かず、ジェネシスを起動するにもためらいがありません。
しかし、夫人の前で嘘は付けないのです。
評議員の皆様、ザラ議長を攻めないで
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