暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜気ままな風の放浪者〜
第一章【SAO アインクラッド編】
第1話 〜デスゲームの始まり〜
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 ソードアート・オンライン……通称SAO。それは日本の天才【茅場 昌彦】が開発した世界初のVRMMOである。【ナーヴギア】と呼ばれる機械を使って仮想世界に意識をダイブさせ、自らのアバターを本物の体の様に動かして戦うという新たなプレイ方法は、世界中を驚かせる物だった。そして、様々な意志を持った者達を集めたβテストが終了し。今日未明、正式版が発売した。このゲームの正式版には現在、約一万人のプレイヤーがログインし、何の問題もなくプレイされている。しかし、プレイヤー達は知らなかった。



……このゲームがデスゲームを行う為の檻であった事に……





『……では、これにてSAO正式チュートリアルを終了する』


 赤いローブを羽織った大男……【茅場 昌彦】はそう宣言すると、上空へと早々に立ち去ろうとした。
彼の足元にいるプレイヤー達はその光景を見ると、大半の者達は上空に向かって手を伸ばしながら叫んだ。『ここから出してくれ』と。

 しかし、その願いを嘲笑うかの様に赤いローブは無反応のままプレイヤー達を見下ろしながら上昇し、やがて上空の壁を突き破った。ゲームの製作者であり、この世界の脱出方法を唯一知っている者がいなくなると焦ったプレイヤー達の声はさらに高まっていった。


……しかし、一部の者達はそれを横目に独自の行動を始めたのだった。





「……無駄な努力をする」


 早々に立ち去った者達の一人、【相川 疾風】(ハヤテ)は【始まりの街】を横目に見ながら呟いた。
赤いローブ……茅場が直接的に自分達をこの世界から出すことはない。彼の言う『正式チュートリアル』を聞いていく内にハヤテは直感でそう感じていた。その証拠に、茅場は泣き叫ぶプレイヤー達を見下ろしながら黙って立ち去っていった。


(この世界から一秒でも早く脱出したいなら、一刻も早く『ゲームクリア』するしか無いというのに……)


 次の街へと続く草原を歩きながら、ハヤテは溜め息を吐いた。
そう、この世界からの脱出方法は『ゲームクリア』……この【浮遊城アインクラッド】の第100層の突破。
この事を茅場から聞いたプレイヤー達は驚愕し、絶望しただろう。βテストでは一桁した上がれなかった城のまだまだ先の三桁の層までクリアしなければならない事に。


「あの様子じゃあクリアするのは二、三年は掛かるな。……まあ、俺にとってはどうでもいい事だが……!」


 ハヤテはそう呟くと、背中にある片手剣を抜き取った。
そして、剣の先を青白い光に向けた。彼が剣を向けた青白い光は段々と形を作っていき、やがてそれは現実世界で言う狼……【ルーウルフ】という敵対mobとなった。青白い光から解き放たれたルーウルフはハヤテを
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