第1章
旧校舎のディアボロス
第9話 友達、できました!
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ん?」
そこには、アーシアがいた。
「──て、なんでアーシアがここに!?」
しかも、千秋はなぜか、呆れたように嘆息していた。
「夜中に騒々しいぞ、イッセー」
キッチンには、お湯を沸かしている明日夏がいた。
―○●○―
「日本のお茶は不思議な味がしますけど、とても美味しいです」
「日本人を代表して礼を言うよ」
俺の隣でアーシアが明日夏の淹れたお茶に舌鼓を打ち、明日夏も礼を言いながらクールに自分の淹れたお茶を飲んでいた。
とりあえず、俺も一口。
うん、ウマい。朱乃さんが淹れてくれたのと負けてない。
「・・・・・・いや、副部長のほうが上だな」
「・・・・・・心読むなよ──て、そうじゃなくて!」
俺は明日夏に詰め寄る。
「なんでアーシアがここにいるんだよ!?」
「あのあと、アーシアを連れて逃げたからだ」
「なんで、そんなことを・・・・・・?」
「あのとき、おまえ、俺に頼もうとしてただろ?」
確かに、あのとき、明日夏にアーシアを助けてくれるように頼もうとしたけど、そうすると、明日夏の身が危険だと思って、結局言えなかった。
まぁ、そういう素振りをした時点で、明日夏に伝わっちまったみたいだけど。
「先に部長たちを行かせたのも、アーシアを連れ出すためだ。あの場に部長がいたら、ややこしいことになっただろうからな」
それもそうか。さっき部長にも「あなたは悪魔。彼女は堕天使の下僕。相容れない存在同士よ」って言われたからな。
「とりあえず、アーシアの無事がわかってよかっ──っ!」
「イッセー!」
「イッセー兄!」
お茶を飲もうとしたら、激痛が走り、湯のみを落としてしまう。
「イッセーさん! 傷を見せてください!」
アーシアに言われるがまま、俺は上着を脱いで、傷に巻いていた包帯を取る。
アーシアが手のひらを傷に当てると、手から淡い緑色の光が発せられる。
あのときの子供のケガのように、俺の傷がみるみるうちに治っていき、傷痕も残らないくらいすっかり傷はなくなってしまった。
「確か、足も?」
そのまま、足のケガも治療してもらう。
「いかがですか?」
「えっとぉ──おぉ! 全然なんともない! おっ! 足も治ってる! すげぇ! すげぇよ、アーシア!」
さっきまで激痛が走っていたのに、もう全然なんともなかった。
「大したもんだな。堕天使たちがほしがるのも頷ける」
「あいつらって、やっぱ──」
「ああ。おそらく、アーシアを引き入れたのは、その治癒の力──神器が目当てだ」
やっぱり、そういうことなんだろうな。
明日夏に尋ねる。
「やっぱ、アーシアの|神器
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