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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第二十一話 ホテルアグスタ 1
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引の隠れ蓑のもなったりするし、色々油断は禁物だよ」
執務官であるフェイトの言葉には、妙な説得力がある。
(密輸への牽制の意味合いもあるのか?)
アスカは六課総出での任務にそう勘ぐった。
「現場には昨夜から、シグナム副隊長とヴィータ副隊長他、数名の隊員が張ってくれてる」
どうりで二人の副隊長の姿が見当たらない訳だ、と思ったアスカは、
(そのメンツに喧嘩売る奴の身を案じた方がいいですよ、八神部隊長)
訓練時にボッコボコにされた時の記憶が過ぎり、ガクブルになる。
「基本は六課が中心になって行動するけど、協力として陸士271部隊が私達の指揮下で動く事になるから、みんな失礼のないようにな……聞いとるか?アスカ君」
なんか頭を抱えて身悶えしているアスカにはやてが声を掛ける。
「は、はい……ちょっと訓練時のトラウマが顔を出しまして…」
そんなアスカに苦笑するみんな。
「私達は建物の中の警備にまわるから、前線は副隊長の指示に従ってね」
「質問がなければ、全員ヘリポートに移動ね」
なのは、フェイトが最終的な指示を出して、移動となった。
「あ、アスカ」
顔を洗いに出ていったシャーリーは、司令室から出てきたアスカ達とすれ違った。
アスカは他のメンバーに先に行っててくれと目配せする。
「よう、もう大丈夫だな」
「うん…あの…」
少し話しづらいのか、いつもの快活な様子はなくてモジモジしている。
「管制は任せたぜ。こう見えて、結構頼りにしてんだからさ!」
ニッと笑うアスカ。
「…うん!まかせなさいって。しっかりフォローしてあげるから」
シャーリーも、その笑顔に答えるように笑った。
「ああ、期待してるぜ!」「うん!」
パン!とハイタッチで二人は笑い会った。
ティアナside
アタシ達はヘリでホテルアグスタへ向かっていた。
アタシの向かいの席では、ライトニングFの三人がホテルの外観図を見ている。
「自然の中に建っているんですね。この前の派遣任務の時みたいだ」
エリオを挟んで、アスカとキャロがモニターを見ている。
「うわぁ、凄い豪華」
ホテルの内装の写真でも見ているのか、キャロが目を輝かせている。
それに対してアスカは、
「なんかムカつく」
……完全に貧乏人のやっかみじゃない。
「ホテルよりも、周囲の地形に何があるのかを、ちゃんと調べるんだぞ」
ふざけているようで、アスカはちゃんとお兄ちゃんをやっている。
エリオとキャロは素直にそれに従っている。
ホント、仲のいい兄弟みたいなチーム…昨日までは素直にそう思えただろう。
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