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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十七話 体調が悪くても無理をしなくちゃいけない時もあるのです。
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レイン・フェリルやアリシアはそれをいぶかしく思ったが、それについて思いをはせる前にもう戦闘は始まっていた。ラインハルト艦隊はバイエルン候エーバルト艦隊の左側面を捕えていたのである。

スクリーン越しに前方を右から左に通過する帝国艦船の横面が映し出される。

「ファイエル!!」
ラインハルトが叫んだ。数十万のビーム砲が敵に向けて投擲され、槍のように敵をうがち、あるいは貫き破壊していく。バイエルン候エーバルト艦隊の左翼部隊がいち早く反応を見せてこちらに相対してきた。
「砲撃を倍加させろ!エネルギー消費を考慮するな!」
ラインハルトは苛烈ともいえる指示を飛ばした。長期的に見ればエネルギー他の弾薬の残量を指揮官は気にしつつ戦わなくてはならない。大艦隊どうしの戦いは数時間で終わるという事ではなく、数日かかることも珍しくはないからである。にもかかわらずこのような指令を下したのにはわけがあった。敵が回頭している間はわずかながら無防備になる。その隙を最大限に活用し、敵に致命傷を与えること、これが狙いだったのである。
ラインハルトの号令一下、艦隊はエネルギーの奔流を相手に叩き付けた。回頭するところを砲撃を食らったのだからたまらない。バイエルン候エーバルト艦隊の左翼部隊はこの砲撃に際して動揺を見せ始めた。ラインハルト側の苛烈な砲撃により、エネルギーの乱流が双方の間にでき始めた。これは敵味方のエネルギー交錯があまりにも多いと生じる現象であり、一種の発火気体のような風にとらえられていた。だが、ラインハルトの指令はまだ終わっていなかった。
「ビッテンフェルト!」
『はっ!』
この言葉のみで主従の意思疎通は通じた。ほどなくして乱流をものともせずに突破したビッテンフェルトが猛烈な砲撃を浴びせかけながら突撃し、群がる敵を片っ端から粉砕しながら敵軍の真っただ中に突入していったのである。次にラインハルトは最も信頼している麾下の勇将二人をスクリーン越しに呼び寄せた。
「ロイエンタール、ミッターマイヤー!!」
『はっ!!』
「卿らは上下より敵軍に突入。ビッテンフェルトがあけた穴を広げてほしい。」
『御意!!』
ロイエンタール、ミッターマイヤーは麾下の艦艇から高速艦隊をえりすぐると、絶妙な角度からそれぞれ突入を開始した。ビッテンフェルトの突撃で乱れたった敵はさらなる新手の出現により混乱に陥った。ラインハルトは絶えず麾下の諸提督の艦隊をして突入せしむることでバイエルン候エーバルト艦隊に穴をうがち続けようとしたのであった。いわば角材に穴をあけ、ボロボロにしてしまおうという目論見である。
「アイゼナッハ、メックリンガー。」
ラインハルトは麾下の提督二人に、後方を遮断し敵の動揺を誘え、という指令を下し終わると、今度はヒルデスハイム伯爵及びメルカッツ艦隊に後退をやめ、再攻勢
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