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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#23
METEOR STORMU 〜Black Matrix〜
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引き裂かれ、
続いて骨まで削れていた筈の右腕を動かし
左眼を覆っていた包帯を毟り取る。
「お、おいッ!? 淑女(レディ)ッ!?」
 普段の彼女からは想像もつかない苛烈な振る舞いに、
脇のポルナレフは発せられる熱気とは反対の寒気を感じた。
 やがて大腿と下腿に巻かれた包帯も交差して引き千切った淑女は、
桜色の火の粉が混じった吐息を漏らしながら告げた。
 呪縛のスタンド、 『エボニー・デビル』 につけられた疵は、
跡形も無くなっていた。
「……咄嗟の想いつきで、ありますが、
イイ、方向に転んだようであります。
身体能力が強化されるなら、
細胞の 「自然治癒力」 も高まる筈なのであります……!」
「むう……!」
 自分でも、想いつかない大胆なスタンドの利用法、
相手の能力を逆手に取り、しかもそれをダメージの回復に当てるとは。
 しかし、正体のよく解らない敵スタンドを裡に向かい入れて大丈夫なのか?
(くど)いようでありますが、触ってはいけないのであります」
 肩に差し伸ばした手が、凛とした声に止められた。
「おそらく接触すれば、アナタにもこの能力(チカラ)が廻ってしまうのであります。
そしてソレは 「諸刃の剣」
“今の私” は、段々正気の境目が曖昧になってきているのであります。
理性がどんどん零れていってるのに止められない、止める気も起こらない。
おそらく、最後は敵と味方の区別も付かなくなるのであります」
「そのとおりッ!」
 半ば自棄になったような声が、語尾を跳ねあげて告げられた。
「このスタンド、 『サバイバー』 は確かに戦いの才能を引き出すけど、
その代償として 「理性」 は失われる。
正確には “どうでもよくなる”
DIO様が使えないスタンドって言って 「封印」 してたのはコレが理由よ。
自分の強さに自信があるヤツは、心のどこかでソレを試したいと想っているもの。
相手が友人だろうが恋人だろうが関係なくね」
 亀裂のだらけの柱にもたれ、豊かな胸元で両腕を組んだ少女が
冷たい流し目で睨め付けた。
「ラヴァーズのお姉さんは、ソレが本能的に解ってるみたい。
だからアンタに触るなって言ってる。
対峙するのが “二人だけ” ならイイけど、
『三人になったら』 無差別な殺し合いになるから」
 言葉の終わりと同時に、アイリスの瞳が険悪に尖る、
瞬時に移動して伸びてきた手刀をヴィルヘルミナが掴む、
踏み切りと同時に蹴り出していた水流は、開いたリボンが余す事なく受け止めた。
「この人には、触れさせないのであります」
 真正面からブツかる、熱に炙られた二対の双眸。
「ったく、もぉ〜、ウザイなぁ〜。
他人(ひと)の 「能力」 使って調子に乗るんじゃないよ!」
「それは貴女も同じ
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