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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
3話『青い雫と青き勇者』
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しかない機体など必要ないと斬り捨てる。……四季にしてみれば、未だに欠点を少しも改修出来ない物は欠陥品だ。たとえ、それがかつて織斑千冬を世界最強足らしめたものであったとしても、だ。
「……付き合いきれない、山田先生、オレが先に行きます」
「え!? あっ、ちょっと……五峰くん!?」
米神を押さえながら心の中で日本代表候補生に謝りつつ、真耶にそう断ってカタパルトへと移動する。
腕にある鳥の装飾を持ったブレスレット。
「……行くぞ、ヴレイブ」
『勇気』の名を持つ己の専用機を身に纏う。かつてコンプレックスを抱いた友人の一人を象徴する『勇気』の名に、もう一人の友人を象徴する青を纏った己の専用機。
背中に広がる翼と全身を包む、既存のISのどれともかけ離れた姿をした
全身装甲
(
フルスキン
)
の四季の専用機。あの日誓った彼女の為の勇者になると言う決意を込めた名を持つそれは、
カタパルトから飛び出した四季が空中で一回転し、シールドとライフルを構えながら翼を広げる。
「システムオールグリーン。……『Hi−νガンダム・ヴレイブ』起動」
勇気の名を持ち、異世界の勇者達の名を与えた機体、 『Hi−νガンダム・ヴレイブ』
青と白に彩られた装甲と、ガンダム達……特に四季の訓練に最も多く付き合ってくれたガンイーグルをモデルにした一号機『νガンダム』を経て完成した四季の専用機Hi−νガンダム・ヴレイブ。
ガンダム達をモデルにガンダムの名を与えられたそれを使いこなす為の訓練、第三世代機の中でも最上位に位置すると言う自負がある。
「……四季さん、ですの?」
「ああ、そうだ。
全身装甲
(
フルスキン
)
で分かり辛いだろうけど」
『と、突然ですが、対戦カードをセシリア・オルコット対織斑一夏から、セシリア・オルコット対五峰四季に変更します』
慌てて響き渡る真耶のアナウンスが響き渡ると歓声が沸きあがる。対戦カードが変更になった。奇しくも対峙しているセシリアの専用機の名は『ブルーティアーズ』。同じ青をその色に持った機体。……そして、ヴレイブにとって最も近い機体だ。
(セシリアには悪いが、DEMのデモンストレーションには丁度いいか)
Hi−νヴレイブを飛行させ、そんな事を考えながらセシリアと向かい合う。
「お互いに準備は整った、はじめようか」
「そうですわね」
そう言う彼女の目には真剣な色……何処か必死さが写っていた。譲れないものを背負っているのは……四季との試合に限定すれば彼女も同じだ。
「……ところで、私との約束は覚えてらっしゃいますか?」
「あの日の事を君が勝ったら教える。だろ?」
「ええ、それでは……」
大切
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