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宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 3
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、大丈夫だが、異常があれば報告しろ。後はお祈りを済ませておけ。この場合は、交通安全の神で良いのか?」

「無病息災、家内安全、安全航海、あとはお馴染み運命の神でしょう」

「というわけで知る限り片っ端から祈っておけ。あと、航海長に念を送っておけ。ミスったら化けて出てやるぞって」

「ちょっ、プレッシャーをかけないでくださいよ、副長!!」

「これで成功すれば、こんなもんかって思えるようになるから頑張れ。誰にでも最初はある」

「だからってプレッシャーを掛けなくても」

「そこまで言うなら肝の座っている瀬川君に代わってみるか?」

「私をご指名ですか。操艦の粗さで有名な私にそんな繊細なことをさせようとするとは。良いでしょう。この宇宙を吹き飛ばしましょう」

「うわああああ、やりますやります、やらせてください!!」

「いえいえ、遠慮せずに。私も久しぶりに舵を握りたいので。まあ、フブキ級駆逐艦の舵しか握ったことはありませんが」

「フ、フブキ級!?2世代も前の!?」

「練習艦と実践が1回ですがなんとかなりますって。人数不足でなんとか訓練学校を卒業するような成績でしたが、なんとかなるでしょう。実践は生き延びていますから」

「き、機関長、エンジン全開!!急いで!!副長補佐がこっちに来る前に!!」

気合が入ったようでよろしい。

「空間明け座標軸木星から少し先のN38」

「速度、12Sノットから33Sノットに増速!!」

揺れ始めたな。まるで3年に1回ぐらいある空中分解みたいな揺れだ。

「速度、33Sノットから36Sノットへ!!」

「秒読みを始めます」

森君の秒読みを聞きながら心を落ち着かせる。さてさて、どんな事が起きるかな?

「ワープ!!」

何かにぶつかるような感覚とともに視界が光に覆われ、激しい揺れが起こる。明らかに異常が発生したな。

「状況報告!!」

「わ、分かりません!!」

「おい、木星がなんでこんな近くに!?」

「舵が効かない!?木星の重力に捕まった!?」

「機関室、状況知らせ!!」

『メインエンジンから動力がうまく伝わらんのです。補助エンジンに切り替えてやってみます!!』

「島、安定翼展開。なんとか持たせろ!!」

「やってみます!!」

「太田、木星のデータを全てこちらにも回せ!!森、なんでも良いから使えそうなものを探せ!!」

太田から回されたデータに目を通しながら最善手を考える。補助エンジンだけでは木星の重力から抜け出せないな。補助エンジンだけを回している横でメインエンジンを修理?無茶を言うな。機関士が死ぬぞ。それは最後の手段だ。

「レーダーに感。これは、大きい、艦ではありません」


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