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エクリプス(機動戦士ガンダムSEED編 )
第32話 正義の名のもとに(後編)
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それが理想とは思っていても、やはりコーディネイターはナチュラルを見下すし、
ナチュラルはコーディネイターを妬みます。それが現実です。」

ウズミ
「解っておる。無論我が国とて、全てが上手くいっているわけではない。
が、だからと諦めては、やがて我等は、本当にお互いを滅ぼし合うしかなくなるぞ。
そうなってから悔やんだとて、既に遅い。
それとも!それが世界と言うのならば、黙って従うか?
どの道を選ぶも君達の自由だ。その軍服を裏切れぬと言うなら手も尽くそう。
君等は、若く力もある。見極められよ。真に望む未来をな。まだ時間はあろう。」

キラ
「ウズミ様は、どう思ってらっしゃるんですか?」

ウズミ
「ただ(つるぎ)を飾っておける状況ではなくなった。そう思っておる。」

光輝
「心理学者としての意見を聴いて下さい。
妬みは良い感情です。
もしも妬みがないと、人はよくなろうとするモチベーションが生まれない、
向上心が湧いてこないのです。
七つの大罪は『暴食』、『色欲』、『強欲』、『憤怒』、『怠惰』、『傲慢』、『嫉妬』です。
妬みは、自分が持ってないけど欲しいと思うものがあるときに、それを持っている人を羨ましいと思う感情。だけど嫉妬は自分が持っているものを奪われそうで取られたくないという感情です。妬みは誰にでもあります。
マハトマ・ガンディー氏は1925年10月22日に雑誌にて、『七つの社会的罪』として次の七つを指摘しました。
・理念なき政治
・労働なき富
・良心なき快楽
・人格なき学識
・道徳なき商業
・人間性なき科学
・献身なき信仰
今の世界の縮図が見えてきませんか?
オーブも例外ではありません。サハク家、セイラン家はどうですか?
私はウズミ・ナラ・アスハ殿がオーブを治めている間は大丈夫だと考えています。
しかし、歴史は非情なものです。
個人個人は大丈夫でも集団と化した人々は罪を犯してきました。

人間の社会には思想の潮流が二つあります。
生命以上の価値が存在する、という説と、生命に優るものはない、という説です。
人は戦いを始めるとき前者を口実にし、戦いをやめるとき後者を理由にする。
(銀英伝ヤン・ウェンリーより)
先程の大西洋連邦のスピーチを思い出して下さい。
内容そのものが大義であり、戦争の口実です。」

フラガ
「それでお前は具体的方策があるのか?」

光輝
「理念なき政治は、政治がパワーゲームになるときに、大義のためには何をしても構わないと言う口実で政治力や軍事力を行使します。そして一部の権力者が政治的・経済的な力を背景にして主導権を握ろうとして理念を見失うことです。
そこでオーブのような理念を憲法に明記して、憲法改定には有権者の半数以上の同意が必要としま
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