第三十一話 街を歩きつつその一
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第三十一話 街を歩きつつ
優子は優花に案内されながらだった、昼食の後も長崎の街を回っていった。そうして長崎の観光地を見ていってだ。
最後に行った場所を後にしながらだ、妹に笑顔でこう言ったのだった。
「次はね」
「龍馬が来た時によね」
「龍馬君にもこうしてあげてね」
「そのつもりよ」
優花は姉ににこりと笑って答えた。
「私もね」
「是非ね」
「長崎の街もハウステンボスも」
「佐世保もね」
「長崎県自体が見るもの多いし」
「そうよね、私としてはね」
優子は海の方を見ながらこうも言った。
「軍艦島も行きたいわね」
「あの中になのね」
「出来たらね」
「あそこ世界遺産よね」
「ええ、そうよ」
「何かそうなるのに揉めてたけれど」
「言い掛かりは幾らでもつけられるから」
その時の事態についてだ、優子は妹にこう言った。
「だからよ」
「幾らでもなの」
「そう、言い掛かりはね」
「つけられるのね」
「そんなものなの」
「嘘を言ってもね」
言い掛かりをつける際にというのだ。
「いいし」
「そうしたものなの」
「そう、ヤクザ屋さんなんかそうよ」
「あの人達は言い掛かりをつけるのも仕事だから」
そこから金をせびり取ったりするのだ、ユスリとタカリが生業の一つなのでそうしたことも普通に行うものなのだ。
「嘘でもいいのよ」
「言い掛かりには」
「そう、書いてあることを捻じ曲げて解釈してもね」
「何かネットの荒らしみたいね」
「結局一緒よ」
「ヤクザ屋さんも荒らしも」
「ネットの荒らしにもヤクザ屋さんと変わらない連中もいるわ」
それもまた世の中だ、中にはネットのとある場所で自警団を気取っている連中でそうした連中がいる。もっとも自警団からマフィアになった話はよくあることだ。
「本当に言い掛かりはね」
「何でも言えるのね」
「そうよ」
それこそというのだ。
「だから軍艦島もね」
「言い掛かりでなの」
「そうなったのよ」
「嫌な話ね」
「言い掛かりをつける相手はね」
「反論をするべきなのね」
「難癖は一つ一つ潰せば」
そうしていけばというのだ。
「いいのよ」
「そうしたものなのね」
「ええ、しっかりとした論理でね」
「それで引き下がる相手ばかり?」
「ヤクザ屋さんは簡単には引き下がらないわよ」
若しくはそれを生業としていなくても品性的には同じ様な輩はだ。
「だから周りに訴えるのよ」
「相手を負かるんじゃなくて」
「そう、嘘を嘘とわかって言っている相手を論破しても無駄よ」
優子は妹にこうも話した。
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