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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
2話『大切な人』
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る“彼女”と差が有る。
それに剣道ならば、『桐ヶ谷 直葉』、四季の友人である『桐ヶ谷 和人』の妹でも有り箒に勝った優勝者でも有る彼女に教えてもらえれば良いし、剣道のルールの無い純粋な剣術ならば互角に打ち合える。
そんな四季達のやり取りを他の剣道部員達が遠巻きに眺めている。……許可が有るのかは知らないが、そもそも単なる一部員が部員でもない部外者を引き連れて剣道場を占拠していても良いのかとも思うが、他の部員達にもIS学園の中で僅か三人の男子と言うモノには興味が有ると言うことなのだろう、誰も文句を言う者は居ない。
寧ろ、接点のない生徒にとっては中々見ることの出来ない三人を近くで見れてラッキーとさえ思っている様子だ。
「貴様……」
四季の言葉に怒りを露にする箒だが、そもそも急いでいるのだから早く終わらせたい。はっきり言って四季にしてみれば一々着替えている時間さえ惜しい。
「メェェェェェェェェェン!」
開始の合図も無く裂帛の気合と共に上段に構えた竹刀を振り下ろす箒だが、構えるでも無く竹刀を持って佇んでいただけの四季は振り下ろされた竹刀に対して斜めに構えた竹刀で受け止める事で、それを受け流す。
「ふっ!」
四季の構えた竹刀をレールの様に勢いのままに滑る竹刀が床を叩く前に、四季は素早く竹刀を右胴へと叩き付ける。
「がっ!」
防具の上からでも痛みを感じるほどの衝撃、その一撃は真剣ならば確実に相手を一刀両断できるほどの一撃。同時にその勢いに負けて地面に倒れる箒を他所に、
「で? 一本……で良いのか?」
確認するようにそう告げる。
剣術は剣道へと姿を変えたが、決して剣術が剣道に負けている訳ではない。何より、四季の技は全てスポーツとしての剣道ではなく、戦闘手段としての剣術……。
「箒!?」
「そんな……」
床に倒れた彼女の名前を叫ぶ一夏に対して、秋八は呆然と呟く。……秋八の想像では彼女のたたき伏せられている四季が居たはずなのに、目の前には倒れる箒とそれを見下ろす四季の姿が有った。
「待て! まだだ!」
「はぁ」
帰ろうとした四季を呼び止めて立ち上がって再び竹刀を振る箒だが、それも容易く受け止められカウンターで振るわれる四季の竹刀によって床に倒れる事になる箒。それは先ほどの焼き直しの様にも見える。
「嘘っ……」
「五峰くん、凄過ぎ……」
「スゲェ……」
そんな四季と箒の一方的な試合を見学していた剣道部員達と一夏の声が響く。箒の剣戟は紙一重で避けられ、逆にカウンターの形で放たれる四季の一閃は確実に箒を床に叩きつけている。そして、負けを認めずに立ち上がって更に向かって行くも、怒りと疲労と痛みで動きは悪くなり、それによって荒くなった太
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