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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
2話『大切な人』
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ちと再会できた。だが彼女の心の中に残っているのは暗い嫉妬心と敗北感……。
(今度は絶対に負けない。……どんな手を使ってでもアイツを叩き潰してやる)
あんな奴に負けたのは四季のそれと同じで何かの間違いだと思う。運が悪かっただけ、年下だからと油断していただけ、でなければ自分が負ける訳が無い。
だから先ずは間違いを否定するために四季を叩き潰そう。……そうすればあれが全て間違いだったと証明できる。そんな考えに至ってしまっている。
「あの時は運が悪かっただけだよ。箒の方が絶対に強かったんだから、次に戦えば絶対に勝てるよ」
「そうだな、秋八もそう思うか」
秋八の言葉に嬉しそうに答える箒。彼が言うのだから、秋八が間違うわけがない、だから自分の考えは間違っていない。そんな理由の無い確信が彼女の中に出来上がっていた。間違っているのは相手だ、と。
(先ずは四季、お前がそんな力が有るはずがない、そう証明してやる!)
暗く酷い笑みを浮べながら心の中で強くそう思う箒。
そして現在……今日は詩乃と約束があるので早く帰りたいところだったと言うのに、何故かIS学園の剣道場に居る羽目になっている。
「……なんでオレがこんな所に連れて来られなきゃならないんだ?」
「ふん! 貴様は私が見ないうちに随分と弛んだ様だからな、私が直々に性根を叩きなおしてやる」
剣道着に着替えて竹刀を突きつけている箒の言葉に溜息を吐きながら、四季は一夏と秋八へと視線を向ける。
「……一兄?」
「ああ、箒にISの特訓を頼んだんだけど、何か剣道の腕が鈍ってないか見てやる? って事になって……」
「何でそうなるんだ……?」
近接戦闘の技術を磨く、と言う意味では剣道の技術を利用すると言うのは多少は理解できる。……だが、態々剣道をするよりも銃の撃ち方を練習したり、ISの稼動期間を延ばしたりする方が建設的だと思う。
「まあ、君も一度鍛えなおした方がいいんじゃないかな? 無様に負けたくは無いだろう? 一応は企業代表なんだし」
「……素人に教えられるほど堕ちちゃ居ない」
秋八の挑発的な言葉を溜息を吐いて聞き流すとそのまま帰ろうとするが、
「待て! さっさと剣道着に着替えろ、防具を着けろ……」
「チッ!」
四季の通り道を遮るように竹刀を振り下ろした箒の態度に舌打しつつ、剣道場に備えてある竹刀を一本手に取ると、
「なんのつもりだ?」
「……さっさと来い、お前程度に防具は邪魔だ」
はっきりとそう言い切る。少なくとも、師である天宮の国の武者に比べれば遥かに劣る相手であり、四季にしてみれば所詮は剣道の準優勝者、しかも、四季の見立てでは実力も圧倒的に優勝者であ
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