第3話 迷子の少女
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ら遊撃士協会に到着した。遊撃士協会の中ではとある人物が待っていた。
「やあ、久しぶりだね」
「シード中佐じゃない。どうしてここに?」
「ちょっと君達に頼みたいことがあるのだが…」
シード大佐は王国軍に所属している。前は中佐だったが最近大佐へと昇進した。
シード大佐の依頼を聞きたいエステルだがメルトとレンが居るため少し悩んでいる。
そんなエステルの心境を察してか、メルトはレンとティータを連れて2階へあがった。誰にも気付かれないようにエステルに盗聴器をしかけて。
盗聴器ごしに聞こえた会話によるとシード大佐の依頼は脅迫状の調査だった。
脅迫状はグランセル城、グランセル大聖堂、共和国大使館、帝国大使館、ホテルローエンバウム、飛行船公社、エルベ離宮、リベール通信の計9箇所に送られた。
脅迫状の内容は不戦条約の締結から身を引け、というものだった。
不戦条約とはエレボニアとカルバードが両国の問題を力ではなく交渉で解決するようにする、という条約だ。
締結の際にはリベールから飛行船の新型エンジンのサンプルを両国にプレゼントすることから今の所両国による大きな争いは無かった。
この話しを聞いたメルトはそれぞれ聞き込みに行くと予想しレンとティータを連れてグランセル市内の散策に向かった。
流石に聞き込みについて行くと明らかに不審がられるため、エステルに着いていくのを断念した。
聞き込みが終わりローエンバウムに向かったエステル、アガット、ティータ、レン、メルトはエステルとレンで1部屋、アガットとティータで1部屋、メルトは1人で泊まることにした。
(そういえばヨシュアと泊まったのはこの部屋だったっけ…)
今はどこに居るのか分からない恋人(暫定)の行方を心配するエステル。
おませなレンがそれを見逃す訳もなく、ガールズトークへ移行した。
「エステルお姉さんってヨシュアって人のこと、好きなの?」
「ふぇっ。そりゃあ…好きだけど」
「へー。どんなところが好きなの?」
「それは…普段はすましてるけどふとした表情がかっこいいし、あたしの事をいつもフォローしてくれるし、何よりあたしの事を1番に考えてくれるし…」
「お熱いわね♪さっき悲しそうな顔をしてたけどそれも関係してるのかしら?」
「よく見てるわね…そりゃああたしの始めてをあんな形で…」
「始めてって何?もっと聞きたいわ♪」
「わわっ…レンちゃんにはまだ早いわよ。この話はもうおしまい!ほら、早く寝るわよ」
「むう、こうなったら聞き出すまで眠らないんだから」
「はぁ、失敗したなぁ」
レンが襲いかかる睡魔に耐えられるわけもなく、レンが寝たのを確認した後エステルも眠りについた。
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