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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#22
METEOR STORM 〜PHANTOM BLOOD NIGTMARE?〜
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は関係ないけど」
 そう言い疲れた様子で両手をおろしたアイリスは、
パーカーのポケットに両手を突っ込む。
 これでようやく話は終わりか、
停止したリボンが動きアイリスの腕に絡み始めた。
「ねぇ? 音楽聴いても良い? 
貴重な情報提供したんだからソレ位良いでしょう?
どっちが勝つか知らないけど、
何時間も縛られて放置されたら退屈で死んじゃうよ」
 そう言ってパーカーのポケットから取りだしたDISC(ディスク)
その光る裏面を少女は翳した。
 奇妙な申し出、無頓着な現代の若者なら
別段他意はないのかも知れないが、
歴戦の二人は僅かな可能性も捨て置かない。
「ダメだ。そのDISCからも手を離せ。
この戦いが終わるまでは、
カウンターの裏で大人しくしているんだ」
「口も、塞がせてもらうのであります。
それと “すたんど” を使って、脱出など考えぬよう。
編み込んだ自在法により、必要以上の負荷が加わったら
切断されるよう仕上げるのであります」
「はいはい。ケチだなぁ〜。
ジョースター御一行って、みんな臆病者の集まり?」
 そう言って放り投げられたDISCが
ラバーウッドのカウンターを滑り裏に消える。
 そのままリボンが少女の躰に巻き付いていき、
複雑な連結で四肢を拘束した。
「そんなに、キツク縛んなくても大丈夫だって。
「本体」 のアタシが動けなくなったら、
スタンドも動けないんだから」
「念には念を入れて損はない」
「口を閉じて。言う通りにしてもらわないと、
扱いが乱暴になるのであります」
 そう言いながらもヴィルヘルミナは口に巻くリボンに
見えない切れ込みを入れ、呼吸をし易くする。
「あのさ、注文多くて悪いけど喉渇(のどかわ)いた。
ただの水でいいから置いてってくれない?
勿論曲がるストローも付けてね。
こっちは両腕動かせないんだから」
「よもや、時間稼ぎをしているのではありますまいな?」
「あのねぇ〜、 “フレイムヘイズ(アンタら)” と違って
スタンド使い(こっち)』 は生身の人間なんだから、
食べたり飲んだりしないと死んじゃうの! 
別にいいよ、脱水症状で死んだらバケて出てやるから」
 無表情で吐息を漏らしたヴィルヘルミナは、
ティールームの厨房から瓶入りの天然水と装飾用のストローを拝借し
(代金は後でいいだろう)
折り曲げて横たわるアイリスにくわえさせた。
「んく、冷た、ありがと、ラヴァーズのお姉サン」
「私の名前はヴィルヘルミナ・カルメル。
真名は “万条の仕手” であります」
 少女が何か言う前に、ストローを残して口を塞ぎ
淑女はその場を後にした。
 カウンターの前で待っていた銀髪の青年が、
封絶の中でも通じる携帯電話(スマホ)を忙
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