進路指導のウィザード
吸血鬼との会談(2)
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「アザゼルではなく最初に俺ね、過去に三大勢力の仲介役をやったからかな?」
そう言いながら書面を読んでからアザゼルに手渡すが、俺もアザゼルもため息してから告げる。軽くCB側に念話として聞かせると皆々の顔は、驚きと共に喧嘩を売ってきたかのような顔となる。
「・・・・カーミラ側の和平協議について、か」
「つまり今日ここに来たのは外交として、特使としてエルメが三大勢力の元に派遣されたと言う事だな。流石に俺達が居る事自体が想定外らしいが」
アザゼルと俺の問いにエルメは笑みを見せていたが、こちらに関しては想定外なので多少ビビっていたボディガード。
「はい。我らが女王カーミラ様は堕天使総督様や教会の方々との長年に渡る争いの歴史を憂いて、休戦を提示したいと申しておりました」
「順番が逆だ、お嬢さん。普通は和平の書面が先で、神滅具に関する話は後者になるだろうが。これだと力を貸さなければ、和平には応じないと言っているような口だぜ。ここに一ちゃんが居なければこのままになっているが、残念な事に創造神黒鐵様である織斑一真が居る事でどうなるか分かってんだろうな?」
「隔てる事なく各陣営に和議を申し込み、応じていた我ら三大勢力がこの話し合いに応じなければ他勢力への説得力が薄まります。『各勢力に平和を説いているのに相手を選んで緊張状態を解いているのか』・・・・と。しかも停戦ではなく休戦ですから、普通ならこちらの弱みを突かれた格好となります。が、ここは織斑様の考えを言って下さると幸いです」
ま、ここに俺らがいなければ和平を盾にギャスパーを貸せと言っているようなもんだ。応じなければリアスの体面やサーゼクスの信用を失うし、テロリストとの戦いで殊勲をあげているリアス。申し入れを拒否れば、今後の活動に支障が出ても可笑しくない状況でソーナとシーグヴァイラは他の皆を落ち着かせようとしていた。
『リアスの気持ちも分かりかねますが、ここは一真さんが言ってあげればよろしいかと』
『そのつもりだ。ここで吸血鬼同士の争いは吸血鬼同士でのみ決着を付けると言うのならば、俺いや我としてはとても遺憾であり怒りの咆哮を上げるだろう。任せておけ』
ソーナと念話してる間に、エルメは我が居るのを忘れて嬉しそうに口の両端を吊り上げて言った。しかも想定内の事に、流石のヴァーリ達でも面白味を出させる為か黙っている状態を貫いている。
「ご安心下さい、吸血鬼同士の争いは吸血鬼同士でのみ決着をつけます。ギャスパー・ヴラディをお貸し頂ければ、あとは何もいりませんわ。和平のテーブルに付くお約束と共にヴラディ家への橋渡しも私共が行いましょう」
「おい貴様、我を忘れてその暴言を聞いて『はいそうですか』と行くとでも思ってんのか?仮にギャスパーを送ったとして、無事に返す
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