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IS ーインフィニット・ストラトスー 〜英雄束ねし者〜
1話『クラスメイトは全員女の子?2』
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いれば勝利できていたとでも言って多少無理矢理だが、寮生活をさせれば良い。

「それでは来週の月曜、第三アリーナで試合を行なう。それで良いな?」

 千冬のその一言で纏められ、クラス代表についての話し合いはそこで切り上げられる事となった。

「四季さん、1つ賭け……と言うよりもお願いがあります」

「お願い?」

「はい。私が貴方に勝ったら……“あの時”の事について1つ教えていただけませんか?」

「内容にもよるけど」

 そう言って頭を下げるセシリアに対して何となく断るのも悪いかと思ってしまう。

「ええ、私にはどうしても、もう一度お会いしたい方がいるんです」

 直後に交わされたセシリアとの会話……。それはセシリアの心境に大きな変化を与えた記憶。彼女にとっての忘れえぬ記憶……。

(あの時、私を助けてくださった方……)

 クリスマスの怪物事件、それ以前に現れた怪物に捕えられ殺されそうになったセシリアを助けてくれた、真紅の騎士と白銀の騎士を従えた伝説のアーサー王を想像させる姿を見せた同じ年頃の一人の少年。
 怪物が倒された事による安堵で意識を失い、病院で目を覚ました時には既に少年の姿は無かったが、彼の姿はセシリアの心に深く刻まれていた。それがどんな物かは今の彼女にも理解していない事だが、彼女にとってそれは紛れも無く初恋であった。

(もう一度、あの方にお会いする為にも、四季さんには申し訳ありませんが、負けられませんわ!)

 決意を新たにしているセシリアさんでしたが、常に初恋とは実らない物らしい……。











 全ての授業が終った後、四季が帰宅準備をしてIS学園の校舎を出た時、

「おーい、四季、途中まで一緒に帰ろうぜ」

「そうだね、久し振りに兄弟同士で変えるって言うのも良い物だよね?」

「一兄と……お前か?」

 一夏の時は態度は変わらなかったが、秋八に対しては心底嫌そうな顔を浮べる四季。

「あっ、織斑くん達! やっと見つけました!」

 そんな会話を交わしていると山田真耶が息を切らして走って来た。

「ちょうど二人にお伝えする事が有ったので良かったです」

「「?」」

 そんな彼女の言葉に疑問符を浮かべる四季と一夏。

「おっほん! えっと、織斑君達二人のお部屋が決まりました?」

「え?」

「なるほど」

 突然の事に疑問を浮べる一夏と納得した様子の秋八。元々は一週間は準備のために自宅からの通学だと聞いていたのだが、政府から不測の事態が色々と考えられるために今日から学園の寮に入れる様に、と通達が有ったそうだ。

(なるほど、オレ達、男性操縦者の管理と監視、分析の為か……。表向きは保護って事だろう
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