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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第2章 第2話 素直な狂人
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ですか?」

「そうそう、あいつはすげぇ素直だからな。言われた事は必ず守ろうとするし、あいつ天啓が聞こえるんだけどそれに従おうとして俺と戦ったりしてな、すげぇ大変だったぜ」

シグレは楽しそうに昔の事を思い出しながら話していた。それからまた言葉を繋げる

「素直な事は別に悪い事じゃない、素直に今大切だと思う奴、信じている奴と一緒に進んでいけばいいんだよ。お前にもいるだろ本当に信じられる奴が」

顎で後ろを向くようにルイスに指示する。それに従い後ろを振り向くとメリーが自分を優しく介抱するが見える。その後では心配そうに見守る屋敷の面々。

「そうですね。僕にはもったいない人達ですよ」

「人付き合いにもったいないなんて思うなよ。俺だって大層なことに伝説とか何とか言われてるけどよお前とは普通に友人的な、何ならお前のこと息子みたいに思ってると言っても過言ではねぇよ。実際様とは付けなくてもいいし」

「シグレ様にそこまで言って頂けるのは感激の極みですよ。僕にとってシグレ様は尊敬する存在で、英雄のような方です。そのような方には僕はずっと前から知り合っていた仲でも様は付けますよ」

「ま、それはお前に任せるよ。それよか、早く行ってやれ嫁を待たせるのはいいけど、待たせすぎるのは後で痛い目見るぜ」

「お世話になりました。またいずれ助けを請うことがあると思います、その時もまたお世話になります」

「どんどん頼れよ、こっちとしても暇だお前の兄みたいに表に出れればいいんだけどな」

一つ苦笑いをしてから会釈し、精神世界から抜け出した。それを見届けたシグレは満足気に鼻で笑った。

「俺の魔法を使い、紅映のように真っ直ぐ素直な性格、ほんと、俺らの生まれ変わりにみたいな奴だな。お前もそう思うだろクレハ」

誰もいない空間にそう呼びかける。案の定誰も応えることはなかったが、シグレはそのままその方向に歩いていく。

「期待してるぜ、ルイス」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ん…」

ルイスは目を覚ます。気持ち少しだけ体が軽く感じる、目を開けると目の前にはメリーがいた。

「随分と遅いお寝覚めね、旦那様」

優しい表情で、ルイスの頭を撫でるメリー。

「よく戻って来れたわね。一時はどうなるかとも思ったけど、無事に戻ってこれて良かったわ」

「心配かけたね、今は問題ない」

「そう」

メリーと言葉を交わした後、立ち上がって先程までその光景を見守っていた屋敷の人達へと体を向ける。

「ご心配をおかけしました。そして、お見苦しいところをお見せして申し訳ありません。僕はすぐにでもここを出ていきこの狂気も制御出来るようにします」

「そうか…わかったよ。いつでも戻ってお
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