第19話 決戦準備
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な匂いがしないか気になってしまう。
「でも今の僕は汗を掻いてるから臭くないか?」
「全然。寧ろこの匂いが好き」
フィーは僕の胸板に顔を埋めて匂いを嗅いでいる。正直恥ずかしいから止めてほしい。フィーの頭を撫でながら僕はつかの間の平穏を感じていた。
「でも最近はこうしてリィンとゆったりする時間がなかったから話せて嬉しい」
「そうだね、ここ最近仕事の依頼が増えてきたよね」
最近の西風の旅団は休みがない、一応割り振りがあるから交代で依頼に向かってるが誰も依頼に行かない日は無い。
護衛や戦争の介入、はたまたテロリストの相手など色々な依頼が毎日来ている。仕事があるのは嬉しいが僕たちに仕事が回ってくるという事はそれだけ今の大陸に戦乱が巻き起こっている事でもあるので複雑な気分だ。
「今度の依頼はカイトの部隊に入るんだよね」
「うん、紛争地帯への介入だったね」
「……リィンが帰ってきて猟兵のお仕事を一緒にするようになってもう一年以上が立つんだね」
一年以上か……教団に連れ去られるまでは唯家族を守れる力が欲しかった、でも今はそれに加えてレンという大切な存在も救うという目的もある。なのに一年たっても彼女の足取りはつかめない。
「……レンって女の子のこと考えてるの?」
「えっ、どうしてそれを……」
「隠しても駄目、リィンってわたしの前だと直に顔に出るから分かる」
「ええ……」
そんな癖があったなんて……猟兵としては良くないぞこの癖は。
「……見つかるといいね」
「ああ、その為にはもっと色んな所に行って情報を集めないといけない。もっと気合を入れないとな」
「わたしも気合を入れる。リィンを助けてくれた子にお礼が言いたいから」
「そうだな、レンもフィーを気に入ると思うよ」
「ん、楽しみ」
フィーの頭を撫でながら話していると遠くからゼノがやってきた。
「お二人さん、訓練は終わったんか?」
「あ、ゼノ。うん、今ひと段落したところだよ」
「そりゃ丁度ええわ、団長が二人を呼んでたで」
「団長が?分かった、直に向かうよ」
僕たちはゼノにお礼を言って団長の元に向かった。
団長の部屋の前に立ちノックをする。
「団長、リィンです。フィーと一緒に来ました」
「来たか、中に入ってくれ」
「失礼します」
団長の部屋に入ると団長は何やら手紙のようなものを呼んでいた。
「訓練中に悪いな」
「いえひと段落したところだったので大丈夫です、所で僕たちを呼んだのは何故でしょうか、新しい依頼が入ったんですか?」
「いやそうじゃないがお前にとって重要な話がある」
「僕にとって……ですか?」
僕にとっ
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