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神剣の刀鍛冶
EPISODE06勇者X
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分と『らしく』」なってきたな!」


果てなき殺意と殺戮の応酬!
二人を巻く帯状の黒炎が、互いの血液を沸騰させる!
たぎる熱はそのまま両者の力となり、凄惨な殺し合いはさらなる高みへと昇華する!
肉が焦げ、血がたぎり、闘志さえも燃やす!

「そろそろ終わりにしてやろう!!」黒衣の男が――

――眠りを解け――

「そいつはありがたいぜ!!」獅子王凱が――

――雷霆に跪け―

「「貴様を殺して!!」な!!」両者が――

――光は虚無に――

一瞬の刹那。息の根を止める瞬間も同じであれば、刃の激突する瞬間も同じであった。

――神を殺せ――

「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」

次の瞬間、轟く雷鳴が焼けた空気を引き裂き、獅子王凱に襲い掛かった!

「がああああああああああ!!」

突然の高電圧に、凱の全身は激しい損傷が駆け巡る。体内に残留する電流が、彼の筋肉を硬直させる。
悪意に満ちた『雷禍の閃霆』は容赦なく勇者の肉体を焼き付けるのだ。

「ガストン……イライザ・イヴァか」

軽く嘆息するように、傍らに立つ少女と全身甲冑の人物にふっかけた。
そして―彼女ら―は応じる。だが、雷撃を操ったと思われる全身甲冑の人物は何も言わない。
さらには、黒衣の男のフードがはだけ、ついにその素顔を見た!

「シーグフリード様」「お身体の方は?」

意識をかろうじて保ちながら、凱は目の前の現状を認識する。突然の乱入とはいえ、奴らに隙を作ってしまったのは失敗だった。
普段の凱の聴力なら、魔剣化する祈祷文言が聞こえていたはずだ。しかし、その警戒を怠ってしまうほど、集中力を黒衣の男に向けなければならなかった。
それほどまで、あの黒衣の男は強い。
左右非対称の少女を見て、凱は一つの既視感と嫌悪感を抱いていた。
黒衣の男にイライザ・イヴァと呼ばれた少女。その左右非対称の色合いは、かつて同じGGG機動部隊に所属していた竜神シリーズを思い出させる配色だ。
それにしても、あのしゃべり方。人格が多重に潜んでいるような印象を受けさせる。凱の故郷で例えるなら、まるでAIの統合性がとれていない不具合のよう。
そして、大きな収穫は確かに手に入れた。黒衣の男の名はシーグフリードと――

「紹介しよう。こいつも魔剣だ。それも何でも灰塵にしちまう……な」

この子も魔剣か。アリアといい、黒の貴婦人といい、確かあの子はイライザ・イヴァと呼ばれていたな……いい加減メモでも取らないと誰が何の魔剣だか、分からなくなりそうだった。

凱は笑う膝小僧を何とか立たせながら、シーグフリードを睨みながら、皮肉めいたことを吐いた。

「ったく、確かに今日は魔剣の競売(オークション)だがな……あい
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