アポカリプス
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いちする必要があると自然と搦め手に弱くなるし、動きも鈍重になる。突然の事件で咄嗟に動けず、結果的に犠牲者が増えるのと比べたら、もう少し自由度を高くしても罰は当たらないと思うんだけど?」
『その点については同意やね。管理局の対応が遅いという事は、入局する前から十分知っとるもん。せやからそれを何とか改善しようと思って私も色々手を回してるんやけど、なぜか頻繁に妨害を受けるんよ。やっぱ保守的な頭の奴が上に多いせいかもしれんなぁ……』
「革新的な思想が中々受け入れられにくいのは世の常だ。アウターヘブン社は王様を初めとして革新バッチ来いな姿勢だから、急速な発展を遂げられたのさ」
『管理局のお堅い連中も、その柔軟な姿勢を見習ってほしいとつくづく思うわ〜。……さてと、お互いに目標を観察してみたところ、そっちはどないな感じや?』
「双眼鏡で見る限り、以前と同様に“敵側”の教会騎士が数人巡回している。スカルズはこの時間帯だと恐らく日の当たらない地下にいると考えられる。そっちは?」
『サーチャーを飛ばした所、地上はそっちと同じく教会騎士が数人、地下にごく少数の魔力反応があった。小型の魔導炉か潜伏している騎士か魔導師だと推測はできるけど、見てみない事には断言できへんな』
「なるほど……ところであの騎士達が聖王教会でどこの派閥に属してるか、そっちでわかったりする?」
『すまんけど、まだ調査中やな。管理局ほどじゃないけど、聖王教会でも最近派閥争いが激しくてなぁ……ほら、闇の書絡みで私らの事が気に入らん連中とかもおる訳やし』
「なるほど、変な狂信者というか盲信的な阿呆がいそうだ」
そう言って自虐的に苦笑するマキナ。しかし一同は、彼女もどこか狂信的ではあるが道は外していない事がわかっていたため、同類だとは決して思えなかった。
「しかし彼らの服装は大司教クラス以上の人間直属の親衛隊が着用するものだよ。前回来た時は聖王教会指定の修道服か制服だったから判別が出来なかったけど、あれを見る限り聖王教会の“裏”も一筋縄ではいかないね。なにせ管理局の裏をことごとく始末した粛清を、聖王教会は受けていない。どういう訳か見逃されているんだ。あのカリムよりも上の階級で、なおかつスカルフェイスにあれだけの支援が可能な財力を保有している勢力と言えば、“カエサリオン”か“アルビオン”のどちらかに絞られるな」
『ちょい待ちぃ! カエサリオンって……あの教皇カエサリオンの事を言うとるんか? それは流石に考えられへん。教皇カエサリオンは聖王教会の中で最も敬虔な信徒であると信者の間では有名で、しかも私らやカリム達もいる穏健派の筆頭としても活動してくれとるお方や。昨日マキナちゃんが言っとった孤児院に出資する許可もカリムを通じて彼が出してくれたんやし、管理外世界に
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