アポカリプス
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リジナルを超えられると証明されたのは良いけど、逆にクローンに超えられたオリジナルはどうなるのかな?」
「ジャンゴさん、それってどういうことなの……?」
「つまりね、クローンに立場を奪われたオリジナルはどんな扱いを受けるのかって思ったんだ。悪く言うつもりじゃないんだけど、自分と同じ姿の人間が自分より強くて賢くて、性格も良くて周りからの評価も高い。自分は出来が悪いのに、相手は自分より高みにいる。そんな状況に置かれたら、本人にはかなり辛いんじゃないかなぁって……」
「あぁ〜それは親子か兄弟姉妹が優秀過ぎて、周りに比較されてしまった人に起こる劣等感と似とるな。あの子はとても優秀だったのにこっちは全然……って感じで、どっちも何も悪い事はしとらんのに片方が落ちこぼれの烙印を押されてしまう奴や。まぁ、それは理解してくれる人がいない環境が悪いのがフィクションとかでは多いけど、実際はどうなんやろ?」
「一応、私とはやて、なのはだとマテリアルズがある意味それに該当すると思うけど、比較された事は…………………あったね」
「それ、私も思い当たることがあるよ。昔、アウターヘブン社のことが気に入らない上司から、『あの会社にいるそっくりなヤツより優れた所を見せろ』って無茶振りされたことが何度かあったんだ。あれは本当にイラッとしたなぁ……私は私、シュテルはシュテルで別人だって言ってるのに……」
「視野の狭い奴はどこにでもおるっちゅうことやな。とにかく私達だけでこの話を続けても埒が明かんし、何かが解決する訳でもあらへんから、ここで一旦閉じとこか」
収拾がつくうちに終わらそうとするはやてに皆も一応同意し、ひとまずこの話題は終わらせた。しかし……後にこの問題が本格的に浮き上がってくる事に、彼女達は気付く由もなかった……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新暦67年9月24日、14時00分
フェンサリル北西部、聖王教会支部。
以前マキナとアギトがスカルフェイスと初めて遭遇したこの場所に、ジャンゴ達は降り立った。S級とはいえ戦艦を用いて真っ昼間に敵地に来ている辺り、管理局の任務は結構強引というか強制捜査に近いやり方だとジャンゴは思った。
「そもそも魔導師はステルスに向いてないんだよね、魔力が発光する以上。それに管理局の方針が魔法至上主義のせいで無駄に魔導師の力を見せつけるように作戦を立てるから、必然的に“魔導師の戦術=ゴリ押し”ってイメージを植え付けられてるんだよ」
『まぁ、確かに魔導師がゴリ押し多めなのは否定できへんけどな。かといってマキナちゃんみたいにゲリラ戦術をバンバンやってたら、治安維持組織としては体面的にも駄目やろ』
「だからといって部隊統率を重視し過ぎるのもどうかと思うよ。指示や報告をいち
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